そそぐ This Bar is SO SO GOOD.

福岡市に開店準備中のBAR。世界の「カンパイ」のかたちをキュレーション。お客さまとの対話でその人にぴったりの “ 飲み方 ”を提案する、新しいBARです。フードもご期待ください。

お酒と利き手

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

 

本日は、お酒と利き手の話です。

いつもは「飲み方の話」というタグをつけるのですが、今回は分類を迷ったので「よもやま話」というタグを追加しました。これまでのブログ内容も全てが「よもやま話」な気もしますが。。


話を利き手に戻しますと、僕は左利きです。人によっては、左右を使い分けたりします(クロスドミナンスって呼ぶんですね)が、僕の場合は、ほぼ100%左です。もちろん、小さく投げキッスする時も、こちらにおいでと呼ぶときも左です。※わかる人だけ・・・

 

左利きあるある

日常生活でも、文字が書きづらい(中でも英語の筆記体は大変でした)、裁ちばさみが使えない、食事の時に左隣の人と手がぶつかる(座る席はかなり気にします)、自動販売機にコインを入れづらい、自動改札を通る時に手をクロスすることになる・・・等不便に感じることはよくあります。


また、これは個人的な悩みですが、左利きだと「絵がうまい」と期待されがちな点も、絶望的に絵を描くのが苦手な僕には苦痛で、何か絵や図を描く必要がある時には「すみません。左利きなのに下手で」と本来しなくてもいい謝罪をすることになります。左利きは絵がうまいって何か根拠があるものなのでしょうか。単なる都市伝説なら誤解を解きたいです。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030083932j:plain

サイトウ渾身の「ネコ」

職場での左利きあるある

どの業種で働く方も、大なり小なり左利きゆえの苦労はあると思いますが、飲食店ではレードルが難関です。わりと最近になって、勤務先の飲食店でアイス・ディッシャーを使用する機会があり、これもレードルに並ぶ難関でした。日本料理だと片刃の和包丁の扱いが大変だとも聞きます。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030084039j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191030084046j:plain
左利きの難関調理器具

道具だけでなく、ものの配置も通常は右利きの人にとって適した状態にするので、動きがスムーズにできないことがあります。例えばビールサーバーを右端に置いてあると、手が壁に当たらないように身体をよじってそそぐことになります。レバーを引くくらいは右手でもできますが、泡をベストな状態にする細かい操作は利き手の方がやり易いです。その他にも、カクテルを作るためのボトルと氷、ソーダの配置なども本当は逆の方がやり易いのだと思います。もはやすっかり慣れて気にならなくはありますが。

 

左利き用のバーアイテム

お酒に関する道具に「バースプーン」があります。ステア(氷でお酒を冷やす、かき混ぜる)やビルド(軽くかき混ぜる)するための細長いスプーンのことです。

ステアやビルドをする際に、常に先端のスプーンの背をグラスの側面に沿わせてかき混ぜるのが美味しい作り方のポイントの1つになります。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030084648j:plain

※図はアサヒビールのHP(https://www.asahibeer.co.jp/enjoy/liquorworld/bar/know/index21.html)より

 

この作業がし易いように、バースプーンの大半は柄の部分にねじりが施されています。通常のバースプーンは、右手で時計回りにかき回す動きがし易いねじれになっていて、左利き専用のバースプーンはねじれの向きが、左手で反時計回りをし易いようにと逆向きになっています。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030085033j:plain

左利き用はねじりが逆向き


この話をイシザキにした時に「じゃあ、『そそぐ』では左利き用のバースプーンを準備しないと」と張り切っていましたが、よくよく考えると僕は左利き用のバースプーンを使ったことがありません。バーテンダーの修業を始めた若い時から、お店にある右利き用のバースプーンを使っていたので、右利き用のバースプーンのねじれがあっても違和感なく反時計回りに回転させることができます。

所作としては地味ですが、カウンターでバースプーンを使っている時に、お客様から「器用だね」と言われることもありますので、どこかで特技を聞かれる機会があったら「右利き用のバースプーンを左手で使いこなせるところです」と答えたいと思います。

 

 

長年の飲食店勤務で、右利き仕様の配置・道具でもスムーズにご提供できる自信はありますが、「そそぐ」では自分にとってスムーズな配置を実現できると思うとわくわくします。

取り敢えず「ビールサーバーは右端に設置しない」点は確定事項です。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

「そそぐ」のチーム・ビルディング

「そそぐ」のイシザキです。

今回は「そそぐ」のチーム・ビルディングについて書きます。

 

「チーム・ビルディング」と言っても、サイトウ、イシザキの2名です。

2名ではありますが、両名共に「そそぐ」のサービスに想い入れがありますし、社会人として経験を積んできた自負もあり、お店を運営する中で意見がぶつかる場面も出てくると思います。

チーム2人でお店をより良くしていくためには、共通の目的を持ちともに尽力し、率直に意見を言い合えるチームでありたいと思っています。

f:id:sosogu_Fukuoka:20190717112731j:plain

我がチーム

 

 

チーム・ビルディングの取り組み

 

皆さまの職場では、「チーム・ビルディング」に対して取り組みがありますか?

 

イシザキが勤務した会社、特に2社目ではいろいろな取り組みがありました。

毎朝の朝礼があるとか、自分たちの事業がどんな社会貢献できるかを考え・認識する会とか、お互いの素晴らしい取り組みを称え合う会とか、会社の理念をまとめた冊子が配布されるとか。

新卒だったらまだしも、ある程度の社会人経験を経て転職した先だったので、企業文化の違いに戸惑うこともありましたし、業務が忙しい中で長時間拘束されるので「これ、必要なのかなぁ」と思うことも正直ありました。

 

サイトウが働いた職場でも、会社の理念(100近くある)をまとめた冊子から1つ唱和し、それに関する自分の考えを発表する朝礼があったそうです。最初は「え、本当にやるの?」とかなり戸惑ったとか。

 

 

 「そそぐ」のチーム・ビルディング

 

「そそぐ」の2人の大まかな傾向ですが、サイトウはサービスの質を可能な限り追求する思考(志向?)が強く、イシザキはそのサービスの再現性・平準化(安定してご提供できる仕組み)を考える思考(志向)にあります。

お客様が心地よく感じてくださるサービスをご提供し続けるチームとしては、バランス的には悪くない気もします。

 

そんな我々が一緒にお店をするにあたって、

・2名ともに「そそぐ」の理念・想いを大事に、サービスをご提供していく

・2名ともが「そそぐ」をより良いお店にするために、率直な意見交換をし合う

・・・上記のような点は、「どんなに忙しい中でも、ぶれずに実践し続ける必要があるね」と話しています。こう言うのは、実際に衝突する前に話しておく方がいいですね。“健康なうちに名医探し”的な ※今作ったことわざです。

 

どうしたらぶれなく実践できるか?について話し合った結果、「何かルーチンを設けていた方が、スムーズに遂行できるよね」となりました。

例えば、

  • 「そそぐ」が大切に考えている想いを掲示しておく(もちろん裏側です)
  • お店についての率直な意見を言う時間を設ける。「昨日のあのサービスはこうした方がいいのではないか」というお互いの指摘も含むが、それは前向きな気持ちで聞く。(その時間は厳しい指摘をしても、それが終わったらラグビー的にノー・サイド ※ユニフォーム交換はしないけど)
  • 開店前に2人で「今日も1日お客様のために頑張ろう」と握手をする。

 

・・・なんだかんだ言って、やらされている時には幼稚にも感じていたチーム・ビルディングの取り組みを「意味はある」と感じていたんですね。自分が組織(2人だけど)を上手く機能させたいという想いがあり、これまで経験した取り組みの成果を認識することになったのだと思います。(もちろん目的が謎のままの取り組みもあります)

あの時、心の中で「面倒だなぁ」と思ったこと、お詫びいたします。 

 

 

チーム・ビルディングに関して、心に残っている2つ

本を読んだりして、その時は「ほう」と思うのですが、 実生活で思い浮かべる機会が多いのはこの2つです。

 

  • タックマンモデル

飲みの席で、上司が受講した組織マネジメント研修の内容の1つとして聞いた程度の知識しかなかったんですが・・・。

改めて調べて簡単にご紹介しますと、

アメリカの心理学者タックマンが提唱した組織形成のモデルで、チームが編成されてからチームが機能して成果を生むまで、「形成期」「混乱期」「統一期」「機能期」の4段階を経るという考え方です。 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191026192410j:plain

4段階はこんな感じです。パックマンじゃないよ

飲みの席の話なのによく覚えているのは、チームが機能する前には「混乱期」が存在するということに「なるほど!その通り!」と心を打たれたからです。

このモデルを知って以来、参加した会議の雰囲気が険悪になっても冷や冷やせず、「お、今は『混乱期』か」と平穏な気持ちで過ごすことができました。(実際どうだったかは、また別ですが)

 

「そそぐ」の準備を始めてからは、「ヘイ、ストーム カモン!」位のノリでサイトウに意見を求めるので、超・平和主義のサイトウにとっては、タックマンモデルは多少迷惑な存在かも知れません。

 

  • モチベーションを高めるには

モチベーションを高めるには、モチベーションの高い人と一緒にいることが一番手っ取り早いと聞いたことがあります。実際、その通りだなと思う機会が多々ありました。

この点においては、「そそぐ」はスタッフの2名だけでなく、開店準備の中で出会う人みなさんがモチベーション過多なので恵まれています。

 

 

まだ存在しない「そそぐ」ではありますが、今回のブログは早くも裏側の公開です。

このブログのせいで、「そそぐ」にいらしたお客様が「お店のどこかに理念が貼ってあるのかな」とか、余計なご心配をなさらないことを願います。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲み方の話(7)秋華賞からの数珠繋ぎ:後編

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

 

前回から、競馬レース「秋華賞」を観て思い出したエピソードを書いています。本日はその続き。

sosogu.hateblo.jp

 

「ダービー馬の馬主になるのは一国の宰相になるより難しい」と言ったという逸話が残る英国の政治家ウィンストン・チャーチルは、競馬愛好家だけでなく、お酒(特にドライ・マティーニ)の愛好家としても有名です。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015075413j:plain

写真はWikipedia Winston Leonard Spencer-Churchillより

 

マティーニは、ドライジンベルモットを混ぜ合わせてオリーブを添えたシンプルなカクテルです。

そしてシンプルな分、割合や銘柄の組み合わせで自分好みの味を追求する愛好家が多いカクテルでもあります。チャーチル元首相は「いかにマティーニをドライに(辛口に)飲むか」を追求しまくった変人、いや愛好家として有名です。

 

マティーニをドライに楽しむ」場合、ベルモットをドライ・ベルモットにして(逆にドライにしない場合は、スィート・ベルモットを選ぶ)、さらにドライジンの比率を高めます。一般的には、ドライジンベルモットが3:1ですが、ドライ・マティーニは4:1、ヘミングウェイの小説「河を渡って木立の中へ」には15:1という超ドライ・マティーニが登場します。

ちなみに「河を渡って木立の中へ」の主人公は、マティーニを「モンゴメリー将軍で」とオーダーします。この将軍は守りに長けていて、敵との戦力比15:1でようやく攻撃をしかける戦術をとるからです。

悪くない世界観です。そんな注文も歓迎です。「マティーニを、私の週末の睡眠時間と起きてる時間の比でください」とか。僕が一瞬面くらう可能性もありますが、強い気持ちで挑んでください。ぜひ。

 

さて。チャーチル元首相は、ベルモットの比率を下げてマティーニのドライさを追求するあまり、「ベルモットの瓶を眺めながらドライジンを飲んだ(しかも正面だと甘さが増すので、瓶を斜めに設置した)」「執事に『ベルモットベルモット・・』と呟かせてドライジンを飲んだ」「執事にベルモットを飲ませ、その吐息を嗅ぎながらドライジンを飲んだ」など、数々の変人エピソードがあります。

僕も長年カウンターの内側で、数々の変わり者(←愛着を込めて)の話を聞いてきましたが、チャーチル元首相のエピソードは群を抜いていると思います。ベルモットの吐息・・・鰻のかば焼きの匂いを嗅ぎながら白飯をかき込む感覚でしょうか。もはやマティーニなのでしょうか。それにしても、執事って大変な仕事です。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015080004j:plain

写真はWikipedia Matiniより

 

マティーニと言えば、ジェームズ・ボンドが好きなカクテル」とイメージする方も多いのではないでしょうか。

僕は昔からスパイ映画が大好きで、スパイ大作戦、ミッション・インポッシブルなども欠かさず観ていますが、「007」は毎回お酒がストーリーに登場することもあり特に楽しみにしているシリーズです。「007」のおかげで、お酒が飲めない学生の頃から「マティーニ」という名前には漠然とした憧れがありました。

1962年公開の「007 ドクターノオ」からマティーニが登場しますが、ボンドは「Vodka Martini, Shaken, not stirred.」とこだわったオーダーをしています。通常ジン→ウォッカ、通常ステア→シェイク。観た時に「かっこいー」と思ったものです。

「007に出てくるお酒ファン」は僕を含めて結構数いて、カクテルレシピがあれこれ推測されていたのですが、「2006年公開 007 カジノロワイヤル」ではボンドがマティーニのレシピを指定する場面がありました。

そのレシピは「Three measures of Gordon's; one of vodka; half a measure of Kina Lillet. Shake it over ice, and add a thin slice of lemon peel.」です。カジノで駆け引きをしながら、これまたかっこよくオーダーするんです。

 

・ゴードン(英国産のドライ・ジン):90ml

ウォッカ:30ml ※通常ウォッカは入れない

・キナ・リレ (現在はリレ・ブラン):15ml ※通常はベルモット

・レモンピールの飾り ※通常はオリーブ

 

それをステアではなくシェイクして、通常よりキンキンに冷やしたボンドオリジナルのマティーニです。(このマティーニは、ボンドガールの名前からヴェスパーと命名されています)

イソイソと再現してジェームズ・ボンド気分に浸ったのは僕だけじゃないはず。

 

来年は新作が公開されますので、お酒の登場の仕方含めて今から楽しみにしています!

 

 

「そそぐ」は楽しく自由な飲み方ができるお店です。

美容室で「北川景子みたいに」「福士蒼汰っぽく」と言うのは恥ずかしいとおっしゃる方も、「そそぐ」では「ジェームズ・ボンドのカクテルを飲みたい」と堂々をご注文ください!(ただし、残念ながらキナ・リレは生産終了しておりますので、代用のリレ・ブランの入手状況によります)

快くご提供しますので、ボンドのようにお店を爆破したりしないよう、どうかご配慮願います。

 

前回・今回は「お酒にまつわる僕が好きな話」になってしまいました。

「そそぐ」ではダービーレースや映画、いろいろな縁(ゆかり)をもつ飲み方を楽しんでいただけるよう、鋭意準備中です。早く皆さまにご提供できる日がきますように。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲み方の話(6)秋華賞からの数珠繋ぎ:前編

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

 

先日、飲みに出かけた近所のお店で常連のみなさんと「明日は秋華賞だね」と盛り上がりました。

最近は競馬から遠ざかっていましたが、競馬は好きなギャンブ・・・いえ、スポーツの1つです。

競走馬の走る姿ももちろんですし、それぞれのレースにまつわるエピソード、騎手や調教師と馬の関り、それに短いレースに賭け・・いえ、懸ける伊集院静のような競馬愛好家の生きざま。すべてにロマンを感じます。

 

すみません、競馬を熱く語る趣旨のブログではありませんでした。

 

とにかく僕は、その翌日に秋華賞をテレビで観ながら、競馬と言えば・・といろいろと思考を巡らせました。

今回は、僕が見聞きしたお酒にまつわる話を、いくつか数珠つなぎで書きたいと思います。

 

  • 競馬と言えば、ダービー

世界のあちこちでたくさんの競馬レースが開催されていますが、「ダービー」は特別感がありますね。ダービーとは、ざっくり言うと3歳馬のトップを決めるレースです。

海外では名誉ある特別なレースと位置付けられていることが多く、「ダービー馬の馬主になるのは一国の宰相になるより難しい」という言葉もあります。

 

さて、アメリカでは毎年5月にケンタッキー州チャーチルダウンズ競馬場で「ケンタッキー・ダービー」が開催されます。そしてこのケンタッキー・ダービーには「ミント・ジュレップ」という公式カクテルがあります。

ミント・ジュレップはガムシロップ(砂糖)とミントにバーボンをそそぎ、クラッシュアイスとステアしていくカクテルです。ほのかに甘く、ミントが爽やかなミント・ジュレップは、5月のケンタッキー州にピッタリですね。(行ったことないので想像です!)

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015071146j:plain

写真はWikipedia Mint_julepより

 

「そそぐ」では、海外で開催されているイベントに縁のあるドリンクもご提供したいと思っています。

このミント・ジュレップもケンタッキー・ダービーが開催される季節にぜひ味わっていただきたいです。今調べたら、ケンタッキー州も福岡と同じ温暖湿潤気候でしたので、きっと季節感もピッタリのはず!

 

  • ケンタッキーと言えば、バーボン

ミント・ジュレップの作り方にも登場するバーボンは、アメリカン・ウイスキーの1つですが、本来「バーボン」はケンタッキー州(の中のバーボン郡が中心だった)で造られたウイスキーにのみ与えられる名称でした。

トウモロコシを原料として同様の製造工程をとる「ワイルドターキー」と「ジャックダニエル」ですが、ワイルドターキーはケンタッキー州で造られるので「バーボン」、ジャックダニエルテネシー州で造られるので「テネシーウイスキー」とカテゴライズされます。

アメリカの法律でコーンウイスキーと産地の定義が見直され、現在の法律上ではテネシーウイスキーもバーボンの一種と定義されているそうです。

 

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015071933j:plain

スコッチも含めてウイスキーは“酒が強い人の飲み物”のような印象がありますが、ソーダや水を足してもおいしいですし、ミント・ジュレップのようにフレーバーで楽しむこともできます。僕自身、作られた場所の土壌や気候、そしてその誕生当時の時代背景が詰まったウイスキーは、とってもロマンを感じるお酒です。

「そそぐ」では、そんな世界を覗いてみたけど強いアルコールは苦手・・という方向けに、飲み易い、なんだったら飲まなくてもいい!ようなウイスキーの触れ合い方・楽しみ方も考えています。ご期待ください!

 

先ほどの「ダービー馬の馬主になるのは一国の宰相になるより難しい」は、英国の政治家ウィンストン・チャーチルの言葉と言われています。今は捏造された迷言となされていますが、競馬を愛し、馬主としても競馬に携わったチャーチル元首相ならではの逸話だと思います。

チャーチル元首相に関しては、たくさんの酒好きからやりすぎエピソードを聞いた僕でさえ「この人、本当に変人だな・・」と思うお酒のエピソードがあるのですが、長くなってきたのでこの話は数珠繋ぎ後編に書かせていただきます。

 

何だかじらしてスミマセン。

本当は1回分に書いていたのですが、ブログをアップする担当のイシザキから「長いから2回に分割してほしい」とオーダーがあり、前後編に分けています。漫画家さんと編集者ってこんな感じなのかなって思いながら書き直しました。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

sosogu.hateblo.jp

確定申告に向けて:後編

「そそぐ」のイシザキです。

前回に引き続き、確定申告に向けた話を書きます。

ポップな内容ではありませんが、今回までお付き合いください。(いらすとやのイラストで、ポップさを添えてみます)

 

確定申告の会場でのアルバイトで、遅ればせながら税金の大まかな仕組みを理解できました。

sosogu.hateblo.jp

 

「そそぐ」が開店できた暁には個人事業主になるので、「青色申告」か「白色申告」を選択して確定申告をする必要があります。

これまでも「青色申告=大変だけど優遇がある」「白色申告=申告が簡単な分、優遇はない」程度の知識はありましたが、いろいろ調べたり話を聞いて「青色申告の優遇」と「青色申告をする手間・煩雑さ」を理解した上で「私は青色申告をしよう」と思うに至りました。

 

青色申告の優遇

青色申告」で検索すると分かり易い解説がたくさん出てきますので、ここでは詳しく書きませんが、ざっくり以下のような点が挙げられます。

  • 65万円の控除が受けられる(青色申告特別控除)
  • 赤字の場合3年間繰り越しができる(純損失の繰越し※繰り戻しもある)
  • 固定資産の経費扱い可能の額の上限が10万未満→30万円未満になる(少額減価償却の特例)
  • 自宅を事業使用する場合に案分して経費化できる(家事按分)
  • 事業を手伝う家族への給料が経費になる(青色専従者給与)

 

青色申告をする手間・煩雑さ

青色申告複式簿記、白色申告は簡易簿記での帳簿記入です。手書きで複式簿記をつけるのは知識が必要ですが、「会計ソフトを使えば大丈夫」という声が多いので頑張ろうと思っています。

f:id:sosogu_Fukuoka:20190926170131p:plain

ソフト開発あっざっす!

 

さらに、これまでの経験を根拠に「頑張れるのではないか」と自分に期待しています。

 

根拠1:おこづかい帳をつけていた

小学校入学と同時におこづかいをもらい始めましたが、おこづかい帳をつけていないと翌月もらえない制度だったので記帳していました。

小学1・2年生の時は1月150円だったので、今考えると書く程取引があったのか謎ですが。「支出:チロルチョコ 10円」「支出:けしごむ 50円」とか書いていたんでしょうね、きっと。

おこづかい日に「やべ、書いてない」とまとめて数日分書いたこともありますが(複数のペンを使う偽装工作付き)・・・昔から帳簿に慣れ親しんでいたという点では「頑張れるのでは」という根拠にしています。

 

根拠2:会社の経費精算もだいぶ細かかった

どのの会社も同じだと思いますが、会社の経費精算って大変ですよね。

特に複数の施策を担当していると「この交通費は施策Aの予算で、この勘定科目」「この運送費は施策Bの予算で、この勘定科目」と細かく分けて管理画面に登録する必要がありました。月末に焦らなくていいよう事前に仕分けしておいて・・・とやりましたが、低くない確率で経理部門から「領収書と〇円ずれています」と差し戻しがありました。

あれをやっていたから、お店の帳簿も頑張れるのではないかと!

 

根拠3:経営学部なんです

具体的に「あの学びが生かされる」という点は思いつきませんが、強いて言えば、簿記の単位を取ったことがここにきて初めて生かされるかも。(優・良・可の3段階で「可」でしたが)

 

それ以前に、確定申告に向けた帳簿付けだけを目的とするのではなく、いわゆる管理会計のように、お店を健全に運営していくためにもしっかり把握・管理していく方がよいかとも考えています。

根拠に書いたこれまでの経験を振り返ると、性格的には向かないながらも何とかやってきた感が否めませんが、実際に「そそぐ」を開始してお金の管理で心が折れそうになった際には、このブログを読み直して自分を励ましていこうと思います。

 

 

今回のブログは「税制優遇があるし、青色申告を頑張ろうと思っています」という、なんだか器が小さい話になってしまいました。

そんな私とは器の大きさが違う、川原俊夫氏の逸話をご紹介してブログの締めとします。川原氏は明太子「ふくや」の創業者で、明太子の製造方法を惜しみなく公開し、明太子を福岡の名物に育てた方です。

 

川原氏は1979年に福岡市のトップ高額納税者となっています。

息子である健氏、正孝氏が、店を法人化したほうが節税になるという提案をします。しかし川原氏は「お前は道路を歩きよろう。橋も渡るやろう。道路も橋も税金でできとるったい」と言い放ち、取り合わなかったと言います。

木下斉著「福岡市が地方最強の都市になった理由」P201より引用 

f:id:sosogu_Fukuoka:20190926171613j:plain

明太子、うまかとよ

 

こんな人物にはなり得ませんが、しっかり働いて貢献したい気持ちだけはあります!

そのためにも、確定申告さておき、まずは物件を見つけないと!

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

確定申告に向けて:前編

  「そそぐ」のイシザキです。

本日は堅く税金の話。

 

「飲食店をオープンしたら、お金周りを管理して確定申告もしないとだな」と思ったので、今年の2月~3月の間、確定申告の会場でアルバイトをすることにしました。体得型学習法です。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20190923103817p:plain

「いらすとや」の網羅性おそるべし

 

恥ずかしながら、所得税の仕組みをあまり理解せぬまま会社勤めをしていました。

会社の年末調整で「ここに必要事項を記入して押印してください」と丁寧な資料が添えられていても、「どうせ、何も申告するものないし」とポンと押印して完了(実際、火災保険くらいしか控除申告するものがない)でしたし、源泉徴収票もちゃんと見たことがなかった気がします。

 

確定申告会場でのアルバイトは、国税局サイトの電子申告(e-Tax)への入力補助なので、税に関する知識よりも作業の側面が大きいのですが、しっかり5日間の研修がありました。

座学を食い入るように聞き、質問も積極的にしていたので、講師の方は「あのアルバイト、真剣だな」と感心していたかも知れません。「あの人、やたらグイグイ来るな」と引かれていた可能性も否めません。

 

研修を経て、ようやく「所得税ってそういうことだったのか」と理解しました。

 

私ほど無関心な人は少数派なので、多くの方はご存知だとは思いますが、改めて書くと、所得税とは

「個人の所得に対してかかる税金で、1年間の全ての所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用し税額を計算します。(国税局HPより)」

だそうで、この「所得控除」の対象となるものが扶養家族だったり、医療費だったり、保険の支払いだったり、住宅ローンだったり、ふるさと納税だったり。

 

「なるほどー、だから会社のみんなは『ふるさと納税』していたのか」と周囲から遅れること数年でようやく知りました。それまで「みんな和牛が好きなんだなぁ」程度に思っていましたが・・。

※純粋に自治体を応援する気持ちで「ふるさと納税」なさる方もいらっしゃると思います!

 

堅い内容を読んでくださっている方への感謝を込めて、イシザキの「ふるさと納税豆知識」をご紹介しますと、ふるさと納税申し込み時に「ワンストップ特例制度」を設定していても、医療費控除申請などで確定申告する場合は特例制度が無効になる(確定申告の方が優先される)ので、ふるさと納税も併せて申告する必要があります。お気をつけて!

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20190923104030p:plain

「いらすとや」さん、ありがとう

 

私が関わるのは最終的な入力の作業部分なので、それ以前の複雑な計算は税務署の方(あるいは事業主の方が契約している税理士の方)がなさっているのですが、それでも所得税・消費税・譲渡所得税相続税などの大まかな仕組みがわかる迄にはなりました。

そして「お店を始めたら、青色申告をしよう」という想いに至るのですが、長くなってきたので、ここは次回に続きを書きます。

 

 

確定申告の会場に来る納税者の方々と接していると「みんな頑張って日々働いているんだな。私も頑張らないと」という気持ちになりました。

日々頑張って働く方々が、帰りに立ち寄ってもらえるお店を目指します。

 

 

 確定申告こぼれ話(1)自分の申告編

私自身、昨年退社したこともあり、アルバイト開始直前に確定申告を済ませました。

税務署の方が「扶養家族は?」「離れて暮らしているお子さまもいないですか?」と何度も何度も聞いてくるので、心の中で「そう何度も聞かれても、いねぇよ」と思ったのですが、自分が所得税の入力を補助する立場になると納税者の方に「扶養家族はいらっしゃいませんか」と念入りに確認しました。

控除額が大きいので納税額が違ってくるのと、確定申告情報が次年度の住民税にも影響するのでここでも漏れてしまうのです。

税務署の方、あの時「なんで何度も聞くんだろう」とやさぐれた気持ちになってスミマセンでした。

 

確定申告こぼれ話(2)申告会場でのエピソード 

一見ごく普通の小柄のおばあ様。「年金の申告かな」と思ったら「金の譲渡で利益が出たので納税に」とのことで、e-Taxの入力を進めるとイシザキの理解が及ばないほどの納税額になりました。驚く私をよそに「やっぱりこれ位になるわねぇ」と涼しく帰られました。

 

アパートの不動産所得があるおばあ様。一昨年ご主人が急に亡くなられて、見様見真似で申告したら納税額が大幅に増えたので「今年は何が経費になるのか、ちゃんと勉強したの」とのこと。無事にご主人がなさっていた当時と同等の納税額に戻り、嬉しそうでした。(こういう時は、私も嬉しい)

 

ひとり暮らしのおじい様。例によって「扶養家族はいらっしゃらないですか?」と伺うと、笑顔で「おらんよ、野良猫にエサをやってるくらい」とおっしゃいました。ステキな返し。私も申告で聞かれた時に、そんな返しをしたかった。心の余裕の差かなぁ。

 

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

sosogu.hateblo.jp

飲み方の話(5)ベルギービールの澱

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

今回は、以前僕が携わっていたベルギービールの話を書きたいと思います。

ベルギービール専門店で働いていた経歴はこちらに書いています↓

sosogu.hateblo.jp

 

お店でベルギービールを飲んだことがある方ならご存知だと思いますが、ベルギービールは銘柄1つひとつに専用のグラスがあります。

ほとんどのグラスはビールのマークが印刷されており、一般的にそのマークはビールの液と泡の境目の目印の役割も持っています。

 

グラスの形はワイン同様に、そのビールの特徴(喉ごし、香り等)を引き出すような形状になっていて興味深い話を紹介できるとも思うのですが、この話は長くなるのでまた別の機会に書かせていただきます。

f:id:sosogu_Fukuoka:20190911182045j:plain

それぞれのビールに最適な形状の専用グラス

 

僕が働いていたベルギービールのお店では、数十種類の専用グラスの他、50ml程の小さなグラスを置いていました。

何のためのグラスだと思いますか?

f:id:sosogu_Fukuoka:20190911210416j:plain

イメージ図です

 

正解は、ビールの澱(おり)を飲むためのグラスです。

 

瓶内発酵をするベルギービールは、ボトルの底に澱が溜まっています。

お客様のグラスに注ぐ時には、ボトルを垂直に立てて澱を底に沈ませ、澱がグラスに入らないようにそっと注ぎ入れます。

 

お客様から「澱をボトルに残すものなの?」と聞かれると、「一般的に、澱が入るとビールの澄んだ色が損なわれたり、雑味が増すこともあるので澱を入れないようにしています」とお伝えした上で、「風味が増すので澱を好むお客様もいらっしゃいます」「栄養分は高いです」とご紹介していました。

「飲んでみたい」とご興味をもったお客様には、先述の“澱グラス”に澱を入れてご提供します。

澱だけを飲むと、味がかなり濃く、苦みが強いです。この苦みが癖になる方もいらっしゃいますが、僕のおすすめは、途中で澱をグラスに足して味を変える楽しみ方です。

皆さまもご自宅でベルギービールを飲む機会がありましたら、澄んだ部分と澱の部分を味わい分けてみてください。

 

ただし、胃腸が弱い方には残念ながらおすすめできません。

 

ビールの澱の正体はビール酵母で、胃腸を活性化させる働きがあります。

瓶詰時に酵母を再添加したボトルの中で、酵母は麦汁の糖を分解してアルコールと炭酸ガスをつくります。活動を終えた酵母は栄養素を蓄えた状態でボトルの底に沈殿します。

アサヒビールのグループ会社が、このビール酵母の働きを錠剤にした整腸薬を販売しています。「なぜ飲料の会社が調整薬を?」と思う方も多かったと思いますが、僕は「なるほど、ビール酵母を活かして薬を作ったのか」と腑に落ちました。

 

ちなみに僕は澱を飲むとお腹が痛くなってしまうナイーブな胃腸の持ち主ですが、錠剤はそんな僕の胃腸にも優しいとホームページにはありました。ピンチの時にはお世話になりたいと思います。

 

「そそぐ」は、お客様の好奇心にお応えする店でありたいと考えています。胃腸に自信のあるお客様は、ぜひ「澱まで飲みたい」とリクエストしてください。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp