そそぐ This Bar is SO SO GOOD.

福岡市中央区薬院にあるBAR。世界の「カンパイ」のかたちをキュレーション。お客さまとの対話でその人にぴったりの “ 飲み方 ”を提案するBARです。

新規飲食店でのアルバイトで感じたこと

「そそぐ」のイシザキです。

 

先日、日本酒とおばんざい料理のお店でのアルバイトについて書きました。

sosogu.hateblo.jp

今回は現在のもう1つのアルバイト先、フランチャイズの海鮮丼のお店について。

 

海鮮丼のお店は今年の夏に開店したばかりで、私はオープニングスタッフでした。

面接の際に「物件が見つかったら辞めることになります」と断りを入れて採用いただきましたが、物件が見つからないため、4カ月目を迎える今も働いております。

 

面接の時に「短期間で辞める可能性があります」と言うかどうかは悩ましいところです。アルバイト募集に「夏休みの期間だけの方も歓迎」等と書かれていても、実際は「長期で働ける方を採用したいので」と断られることが何度かありました。

「長く働くかもだし、余計なこと言わなくても・・」ともよぎりましたが、会社勤務でアルバイトの採用を担当した時期もあり、その立場からすると「わかっている予定は、なる早で言っておいてほしい」と考えるので(これはマジで思う!)、やっぱり申し出ることにしました。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191208114826j:plain

おいしいよ

店長はイシザキと同世代。飲食店の経験があったうえでの開店なので、その点は大きく違いますが、同世代の挑戦を自分に重ねて「この新店が上手くいってほしい」と感情移入してしまいます。

また、1年以上のんびりし、企画・創造といった脳を働かせる仕事をする機会がなかったので、持て余した情熱をここで発揮しています。

バクマンの主人公(高校生編)がジャンプ編集部に原稿を持ち込んだように、いろいろと制作物をお店に持ち込んでいるので、アルバイト仲間に若干引かれているかもしれません。

 

そのうちの1つが食材の仕込みのマニュアル化。

以前、「無印良品は、仕組みが9割(松井忠三氏著)」を読んで、無印良品の“やることの見える化”や“曖昧な基準の明確化”になるほどーと感心しました。

だいぶ前に読んだので記憶が曖昧ですが、例えば、

  • ディスプレイで「服がきれいに見えるよう斜めに置く」と指示するのではなく、「正面から〇度斜めに置く」と明確に記載して統一している。
  • トイレ清掃で「ペーパータオルが少なくなっていたら補充する」だと曖昧で個人差が出るので、「ペーパータオルが半分以下であれば、フルに補充する」と基準を明確にする。

・・・等の話がありました。

※繰り返しますが、記憶は曖昧です。実際の本はこちら

無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい 松井 忠三:一般書 | KADOKAWA

 

この本での気づきを参考に、「アルバイト初日の方も、判断に迷わず仕込みができる」ことを目指して資料化して店内に置いています。

今のところ、一番マニュアルを見ているのは私な気がします。(何グラムかとか全く覚えられないので確認に)マニュアルの出来栄えなのか、マニュアルを見ればわかるという啓蒙が足りていないのか。つくづくマニュアルって「作って終わり」じゃないですね。

 

さておき。

オープンに向けていろいろ考える中、新規飲食店で働いていることでの気づきや学びが多くあります。

 

「やってみよう」という攻めの姿勢

開店日から現在まで徐々にお客様が増えています。

新しく増えることも嬉しいですし、リピートしてくださるのも嬉しいです。

「そそぐ」もこうやってお客様が増えるといいなぁと思います。

おいしい海鮮丼がリーズナブルに食べられる(フランチャイズの規定により、原価率50%超え!)と言う柱があってこそですが、店長がいろいろと販促のトライアルをなさっているのも大きいと思います。手分けしてポスティングしたり、地域のイベントに協賛したり。同時並行して実施して施策の効果検証が甘くなるのはご愛敬ですが、それでも「今回は反応ありましたね」「来年はこうした方がいいですね」等の知見は高速に積みあがってきています。

「そそぐ」のような個人店は、機動力の高さが大きな利点でもあるので、こうした攻めの姿勢はマネしたいと思っています。

 

新規開店の先輩の実用アドバイス

店長は私が飲食店を開業することをご存知なので、自分が大変だったことや、漏れていた手続き、最近知った得な情報等をちょこちょこ教えてくださいます。

 最近の店長の名アドバイスは「イシザキさん、従業員だと月に1回給料日じゃないですか。お店の経営者は毎日が給料日です。でも毎日が支払期限日です」です。なるほど、確かに。心に刻んでおきます。

 

また、かなり踏み込んだ質問にも笑顔で答えてくれます。

 「店長、会計ソフト何使ってますか?」

「店長、税理士さんお願いしてますか?月いくらいですか?」

「店長、保険は何に入りましたか?」

「店長、ここの店の坪単価いくらですか?」

「店長、光熱費いくらかかってますか?」

「店長、融資受けましたか?」等々。

 

税理士さんとの打ち合わせに同席させてもらったり、仕入れ業者さんに鮭の仕入れ値を確認してもらったり・・と実用的な経験も協力いただいています。

あまり図々しく聞き過ぎないように自制しないと。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191208121622j:plain

4KGの米を1日数回炊いてすし酢と混ぜています。特大の寿司桶と、宮島のお土産売り場で見たような特大のしゃもじを使って。

 

改めて「飲食店をやりたい」と実感

お客様に「おいしかったです」「また来ます」と言っていただけるのは、とても嬉しいことだなと改めて感じます。中には「お店がなくなると困るから」とお店のチラシを20枚くらい持ち帰って友達に配ってくださったコアなファンも出てきました。

もちろん、飲食店の経営は厳しいと承知はしておりますが、「来てよかったな」と思っていただけるお店にしたい!とアルバイトする中で改めて感じています。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲食店の先輩 女将からのアドバイス

「そそぐ」のイシザキです。

 

会社を辞めて1年半近くなりました。

その間、ちょこちょことですが、働いています。

 

確定申告会場で短期のアルバイトをした時の話を以前書きましたが、それ以外に、日本酒とおばんざい料理のお店、海鮮丼のお店(フランチャイズ)で働かせてもらっています。

 

おばんざい料理のお店の店主(女将)は、会社勤めを経験したのちに開店なさっています。女将が、イシザキの姉の大学の先輩にあたるのが縁で、勉強をさせていただけることになりました。

「会社勤めの経験しかないけど、飲食店を開きたい」と話すと「憧れだけで無茶するのは・・」という微妙な空気になることもありますが、女将はご自身の経験もあり、当初より受け止めて率直なアドバイスをくださいました。

 

今回は、その中からいくつか書きたいと思います。

 

100人来てくれる人がいるか

「1度でもお店に来てくれる人を紙に書き出してみて、100人いるかどうか」

これは女将自身が開業を目指した際に、東京で飲食店を営む店主(この方も女性)からもらったアドバイスだそうです。

「100人いなかったら開店は時期尚早で、人とのつながりを広げるのが優先だし、100人書き出せたら自信になる」とのこと。ここから2回目、3回目・・と来店くださるかはお店の頑張り次第だと思いますが、まずは裾野が100人と言うのは分かり易い指標です。

このアドバイスを伺ったのは今年の2月頃。早速サイトウと書き出したところ、2人分を合わせると100人にはなるのですが、東京にいた期間が長く福岡の知り合いは多くありません。東京の知人は地理的に再来店のハードルが高いでしょうから、福岡のみなさんに知っていただく必要があります。

それまで、全く目途が立っていないお店の話をするのは恥ずかしかったのですが、意を決して会う人に「お店をやりたいと思っています」と開示するようになりました。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191120145034p:plain

100人と言えば

このブログをご覧のみなさま!

みなさまの名前もきっと100人にリストしてますよ!来てね!

 

 

追い風が来るまで焦らない

物件探しが二進も三進(ニッチモサッチモってこんな漢字なの初めて知りました。ちなみに、そろばん用語だそうです)行かない時期、自分で決めていた物件の条件(エリア、予算)から外れた物件も検討に入れるようになりました。

私は「理想ばかりに縛られない方がいいよね!」との自己欺瞞を経て前向きではありましたが、女将からはスパっと「やめた方がいいと思う」と言われました。

女将自身も物件探し含めて難航している時期が続いたけど、ある時に急にいろんなことがスムーズに進んで開店に至ったとのこと。「追い風が吹く時ってあるから」という言葉に励まされ、ぶれていた考えを正しました。

 

幼少の頃に観た「ふしぎな島のフローネ」のロビンソン一家の航海も諦めずに頑張ったからこそ、追い風が吹いて陸地に辿り着いていました。難航している時に希望をもってもがけるかが、追い風につながると信じて頑張ります。

昔のアニメって、大人になって思い出す教訓があったんだなぁ。 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191120144916j:plain

♪潮風を~ 引用元: www.nippon-animation.co.jp/work/1387/

 

 

この2つのアドバイス以外にも、働く中で様々な所作を教えてもらいました。

毎回「どうしてそうなるのか」の背景を併せて伺えるので勉強になります。

例えば。

お客様をお見送りする際に、私は「ありがとうございました」と言っていたのですが、「お客様との縁が続くように『~ました』という完了形ではなく、『ありがとうございます』と言ってね」と指摘をもらいました。

「ありがとうございます」でも「ありがとうございました」でも感謝は伝わりますが、縁を続けたいと願う気持ちを込めて言葉を選択していること自体に重みを感じました。

「神は細部に宿る」という言葉がありますが、お店の人格はこういう1つ1つの選択の積み重ねの結果だと思った出来事でした。

 

「そそぐ」の準備でも、運営する中でも、様々な選択の機会があると思いますが、お店の人格を大切にしながら選んで行きたいと思います。

 

ブログに登場する女将がいるお店はこちらです。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲み方の話(8)ポーランドのpiwo z sokiem

「そそぐ」のイシザキです。

 

今回はイシザキが「飲み方」について書きたいと思います。

 

先日地図帳を見ながら行ったことがある国をカウントしていったら、46か国ありました。友達と一緒の時もあれば、1人の時もあり、一人旅の時もやっぱり飲みに出かけます。「知らない店だし、1人で入って大丈夫かな・・・」と躊躇する気持ちはありますが、それ以上に「飲みたい」という欲が勝ち、勇気を出してエイヤと扉を開けてお店に入ります。

 

地元の人ばかりのお店だと、居心地の悪さを感じることもありますが、「ローカルビアーが飲みたいです」と告げると、お店の人の対応がかなりの確率でよくなります。(イシザキ調べ)

みなさんも海外のお店で困ったら、魔法の言葉「ローカルビアー」を試してみてください。

 

そんな「ローカルビアー」が効果的だった想い出の1つが、ポーランドワルシャワで入ったお店です。

ワルシャワの到着日は泊りたいホテルに空きがなく、「翌日移動しよう」と近くのホステルをネット予約。夜着だったので不慣れな街に出かけるのはやめておこうと思っていましたが、「家庭用ベットが6つ並んだ広い部屋に一人ぼっち」という気が滅入る状況だったので、出かけることにしました。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191019150737j:plain

実際の部屋。6つのベットがある部屋でぼっち

 

ビールが飲めそうなお店を見つけて入って「1人です」とジェスチャーで伝えたところ、年配の女性があからさまに邪険な感じでカウンターを指さしました。はい、いいです、席があれば十分です。

ビールサーバを指さして「ローカルビアー」と言うと、年配女性は頷いてビールをそそぎ、私に何か言いました。何か質問されていることはわかったのですが、言葉が全く分からないのでとりあえずニコッとしました。(典型的な日本人の対応)

私の反応はYesと解釈されたようで、ビールに何か謎の液体をドバっと入れて提供されました。こんなオープンスタイルで毒を盛られることはないでしょうが、今の一体なんでしょうか。

 

ビールを飲むと「甘っ!」

後で調べて知ったのですが、ポーランドでは「piwo z sokiem(ビールwithシロップ)」と呼ばれるビールにラズベリー等のシロップジュースを入れる飲み方が人気なのだそうです。きっと私は「ビールにシロップを入れますか?」と聞かれたのでしょう。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191019151438j:plain

見た目は普通のビールだけど甘い

このpiwo z sokiem、女性はジュース感覚でストローを使って飲むのが一般的だそうです。学生の頃、ビールをストローで飲むと一気に酔いが回って危険だからやっちゃダメって聞いたことがありますが、東欧の女性はアルコール分解能力が高いのでしょうか。

 

年配女性は飲んでいる私をじっと見ているので、「うまいか?」と問われているのだと思い笑顔で頷きました。正直「うまいかどうか」よりも甘さに驚いてましたが、女性は満足そうに去りました。

心の準備をしていなかったので驚きはしましたが、「甘い」と思って飲むと悪くはない味です。私はそもそもビールの苦みが好きなのですが、苦手な人は飲みやすくなると思います。

「そそぐ」でも、こんな各国の飲み方を紹介する企画をしたいと思っておりますので、楽しみにしてください。

 

ちなみに他の人が食べているメニューがおいしそうだったので、先ほどの女性にジェスチャーで「あれを」「食べたい」とお願いしました。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030090928j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191030090937j:plain
ジャスチャー再現「あれを」「食べたい」

 

それをきっかけに女性の対応が急激に親切になり、食べている時に英語が話せるお客さんを私の席に引き連れてきて「味はどうか、口に合うか」と確認までありました。

あのメニュー、自信作だったのかも知れませんね。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191019151802j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191019151751j:plain
メニューのどれか分からないけど、クレープの中に煮込んだ牛肉や野菜が入っていてとってもおいしかった。

 

最後に、ポーランドの写真をお届けします。

また機会がありましたら、イシザキが海外で出あった「飲み方」について書きたいと思います。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191019152522j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191019152532j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191019153346j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191019153334j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191019153353j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191019152518j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191019152544j:plain

そそぐHP: http://sosogu.jp

 

お酒と利き手

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

 

本日は、お酒と利き手の話です。

いつもは「飲み方の話」というタグをつけるのですが、今回は分類を迷ったので「よもやま話」というタグを追加しました。これまでのブログ内容も全てが「よもやま話」な気もしますが。。


話を利き手に戻しますと、僕は左利きです。人によっては、左右を使い分けたりします(クロスドミナンスって呼ぶんですね)が、僕の場合は、ほぼ100%左です。もちろん、小さく投げキッスする時も、こちらにおいでと呼ぶときも左です。※わかる人だけ・・・

 

左利きあるある

日常生活でも、文字が書きづらい(中でも英語の筆記体は大変でした)、裁ちばさみが使えない、食事の時に左隣の人と手がぶつかる(座る席はかなり気にします)、自動販売機にコインを入れづらい、自動改札を通る時に手をクロスすることになる・・・等不便に感じることはよくあります。


また、これは個人的な悩みですが、左利きだと「絵がうまい」と期待されがちな点も、絶望的に絵を描くのが苦手な僕には苦痛で、何か絵や図を描く必要がある時には「すみません。左利きなのに下手で」と本来しなくてもいい謝罪をすることになります。左利きは絵がうまいって何か根拠があるものなのでしょうか。単なる都市伝説なら誤解を解きたいです。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030083932j:plain

サイトウ渾身の「ネコ」

職場での左利きあるある

どの業種で働く方も、大なり小なり左利きゆえの苦労はあると思いますが、飲食店ではレードルが難関です。わりと最近になって、勤務先の飲食店でアイス・ディッシャーを使用する機会があり、これもレードルに並ぶ難関でした。日本料理だと片刃の和包丁の扱いが大変だとも聞きます。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030084039j:plain
f:id:sosogu_Fukuoka:20191030084046j:plain
左利きの難関調理器具

道具だけでなく、ものの配置も通常は右利きの人にとって適した状態にするので、動きがスムーズにできないことがあります。例えばビールサーバーを右端に置いてあると、手が壁に当たらないように身体をよじってそそぐことになります。レバーを引くくらいは右手でもできますが、泡をベストな状態にする細かい操作は利き手の方がやり易いです。その他にも、カクテルを作るためのボトルと氷、ソーダの配置なども本当は逆の方がやり易いのだと思います。もはやすっかり慣れて気にならなくはありますが。

 

左利き用のバーアイテム

お酒に関する道具に「バースプーン」があります。ステア(氷でお酒を冷やす、かき混ぜる)やビルド(軽くかき混ぜる)するための細長いスプーンのことです。

ステアやビルドをする際に、常に先端のスプーンの背をグラスの側面に沿わせてかき混ぜるのが美味しい作り方のポイントの1つになります。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030084648j:plain

※図はアサヒビールのHP(https://www.asahibeer.co.jp/enjoy/liquorworld/bar/know/index21.html)より

 

この作業がし易いように、バースプーンの大半は柄の部分にねじりが施されています。通常のバースプーンは、右手で時計回りにかき回す動きがし易いねじれになっていて、左利き専用のバースプーンはねじれの向きが、左手で反時計回りをし易いようにと逆向きになっています。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191030085033j:plain

左利き用はねじりが逆向き


この話をイシザキにした時に「じゃあ、『そそぐ』では左利き用のバースプーンを準備しないと」と張り切っていましたが、よくよく考えると僕は左利き用のバースプーンを使ったことがありません。バーテンダーの修業を始めた若い時から、お店にある右利き用のバースプーンを使っていたので、右利き用のバースプーンのねじれがあっても違和感なく反時計回りに回転させることができます。

所作としては地味ですが、カウンターでバースプーンを使っている時に、お客様から「器用だね」と言われることもありますので、どこかで特技を聞かれる機会があったら「右利き用のバースプーンを左手で使いこなせるところです」と答えたいと思います。

 

 

長年の飲食店勤務で、右利き仕様の配置・道具でもスムーズにご提供できる自信はありますが、「そそぐ」では自分にとってスムーズな配置を実現できると思うとわくわくします。

取り敢えず「ビールサーバーは右端に設置しない」点は確定事項です。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

「そそぐ」のチーム・ビルディング

「そそぐ」のイシザキです。

今回は「そそぐ」のチーム・ビルディングについて書きます。

 

「チーム・ビルディング」と言っても、サイトウ、イシザキの2名です。

2名ではありますが、両名共に「そそぐ」のサービスに想い入れがありますし、社会人として経験を積んできた自負もあり、お店を運営する中で意見がぶつかる場面も出てくると思います。

チーム2人でお店をより良くしていくためには、共通の目的を持ちともに尽力し、率直に意見を言い合えるチームでありたいと思っています。

f:id:sosogu_Fukuoka:20190717112731j:plain

我がチーム

 

 

チーム・ビルディングの取り組み

 

皆さまの職場では、「チーム・ビルディング」に対して取り組みがありますか?

 

イシザキが勤務した会社、特に2社目ではいろいろな取り組みがありました。

毎朝の朝礼があるとか、自分たちの事業がどんな社会貢献できるかを考え・認識する会とか、お互いの素晴らしい取り組みを称え合う会とか、会社の理念をまとめた冊子が配布されるとか。

新卒だったらまだしも、ある程度の社会人経験を経て転職した先だったので、企業文化の違いに戸惑うこともありましたし、業務が忙しい中で長時間拘束されるので「これ、必要なのかなぁ」と思うことも正直ありました。

 

サイトウが働いた職場でも、会社の理念(100近くある)をまとめた冊子から1つ唱和し、それに関する自分の考えを発表する朝礼があったそうです。最初は「え、本当にやるの?」とかなり戸惑ったとか。

 

 

 「そそぐ」のチーム・ビルディング

 

「そそぐ」の2人の大まかな傾向ですが、サイトウはサービスの質を可能な限り追求する思考(志向?)が強く、イシザキはそのサービスの再現性・平準化(安定してご提供できる仕組み)を考える思考(志向)にあります。

お客様が心地よく感じてくださるサービスをご提供し続けるチームとしては、バランス的には悪くない気もします。

 

そんな我々が一緒にお店をするにあたって、

・2名ともに「そそぐ」の理念・想いを大事に、サービスをご提供していく

・2名ともが「そそぐ」をより良いお店にするために、率直な意見交換をし合う

・・・上記のような点は、「どんなに忙しい中でも、ぶれずに実践し続ける必要があるね」と話しています。こう言うのは、実際に衝突する前に話しておく方がいいですね。“健康なうちに名医探し”的な ※今作ったことわざです。

 

どうしたらぶれなく実践できるか?について話し合った結果、「何かルーチンを設けていた方が、スムーズに遂行できるよね」となりました。

例えば、

  • 「そそぐ」が大切に考えている想いを掲示しておく(もちろん裏側です)
  • お店についての率直な意見を言う時間を設ける。「昨日のあのサービスはこうした方がいいのではないか」というお互いの指摘も含むが、それは前向きな気持ちで聞く。(その時間は厳しい指摘をしても、それが終わったらラグビー的にノー・サイド ※ユニフォーム交換はしないけど)
  • 開店前に2人で「今日も1日お客様のために頑張ろう」と握手をする。

 

・・・なんだかんだ言って、やらされている時には幼稚にも感じていたチーム・ビルディングの取り組みを「意味はある」と感じていたんですね。自分が組織(2人だけど)を上手く機能させたいという想いがあり、これまで経験した取り組みの成果を認識することになったのだと思います。(もちろん目的が謎のままの取り組みもあります)

あの時、心の中で「面倒だなぁ」と思ったこと、お詫びいたします。 

 

 

チーム・ビルディングに関して、心に残っている2つ

本を読んだりして、その時は「ほう」と思うのですが、 実生活で思い浮かべる機会が多いのはこの2つです。

 

  • タックマンモデル

飲みの席で、上司が受講した組織マネジメント研修の内容の1つとして聞いた程度の知識しかなかったんですが・・・。

改めて調べて簡単にご紹介しますと、

アメリカの心理学者タックマンが提唱した組織形成のモデルで、チームが編成されてからチームが機能して成果を生むまで、「形成期」「混乱期」「統一期」「機能期」の4段階を経るという考え方です。 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191026192410j:plain

4段階はこんな感じです。パックマンじゃないよ

飲みの席の話なのによく覚えているのは、チームが機能する前には「混乱期」が存在するということに「なるほど!その通り!」と心を打たれたからです。

このモデルを知って以来、参加した会議の雰囲気が険悪になっても冷や冷やせず、「お、今は『混乱期』か」と平穏な気持ちで過ごすことができました。(実際どうだったかは、また別ですが)

 

「そそぐ」の準備を始めてからは、「ヘイ、ストーム カモン!」位のノリでサイトウに意見を求めるので、超・平和主義のサイトウにとっては、タックマンモデルは多少迷惑な存在かも知れません。

 

  • モチベーションを高めるには

モチベーションを高めるには、モチベーションの高い人と一緒にいることが一番手っ取り早いと聞いたことがあります。実際、その通りだなと思う機会が多々ありました。

この点においては、「そそぐ」はスタッフの2名だけでなく、開店準備の中で出会う人みなさんがモチベーション過多なので恵まれています。

 

 

まだ存在しない「そそぐ」ではありますが、今回のブログは早くも裏側の公開です。

このブログのせいで、「そそぐ」にいらしたお客様が「お店のどこかに理念が貼ってあるのかな」とか、余計なご心配をなさらないことを願います。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲み方の話(7)秋華賞からの数珠繋ぎ:後編

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

 

前回から、競馬レース「秋華賞」を観て思い出したエピソードを書いています。本日はその続き。

sosogu.hateblo.jp

 

「ダービー馬の馬主になるのは一国の宰相になるより難しい」と言ったという逸話が残る英国の政治家ウィンストン・チャーチルは、競馬愛好家だけでなく、お酒(特にドライ・マティーニ)の愛好家としても有名です。

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015075413j:plain

写真はWikipedia Winston Leonard Spencer-Churchillより

 

マティーニは、ドライジンベルモットを混ぜ合わせてオリーブを添えたシンプルなカクテルです。

そしてシンプルな分、割合や銘柄の組み合わせで自分好みの味を追求する愛好家が多いカクテルでもあります。チャーチル元首相は「いかにマティーニをドライに(辛口に)飲むか」を追求しまくった変人、いや愛好家として有名です。

 

マティーニをドライに楽しむ」場合、ベルモットをドライ・ベルモットにして(逆にドライにしない場合は、スィート・ベルモットを選ぶ)、さらにドライジンの比率を高めます。一般的には、ドライジンベルモットが3:1ですが、ドライ・マティーニは4:1、ヘミングウェイの小説「河を渡って木立の中へ」には15:1という超ドライ・マティーニが登場します。

ちなみに「河を渡って木立の中へ」の主人公は、マティーニを「モンゴメリー将軍で」とオーダーします。この将軍は守りに長けていて、敵との戦力比15:1でようやく攻撃をしかける戦術をとるからです。

悪くない世界観です。そんな注文も歓迎です。「マティーニを、私の週末の睡眠時間と起きてる時間の比でください」とか。僕が一瞬面くらう可能性もありますが、強い気持ちで挑んでください。ぜひ。

 

さて。チャーチル元首相は、ベルモットの比率を下げてマティーニのドライさを追求するあまり、「ベルモットの瓶を眺めながらドライジンを飲んだ(しかも正面だと甘さが増すので、瓶を斜めに設置した)」「執事に『ベルモットベルモット・・』と呟かせてドライジンを飲んだ」「執事にベルモットを飲ませ、その吐息を嗅ぎながらドライジンを飲んだ」など、数々の変人エピソードがあります。

僕も長年カウンターの内側で、数々の変わり者(←愛着を込めて)の話を聞いてきましたが、チャーチル元首相のエピソードは群を抜いていると思います。ベルモットの吐息・・・鰻のかば焼きの匂いを嗅ぎながら白飯をかき込む感覚でしょうか。もはやマティーニなのでしょうか。それにしても、執事って大変な仕事です。

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015080004j:plain

写真はWikipedia Matiniより

 

マティーニと言えば、ジェームズ・ボンドが好きなカクテル」とイメージする方も多いのではないでしょうか。

僕は昔からスパイ映画が大好きで、スパイ大作戦、ミッション・インポッシブルなども欠かさず観ていますが、「007」は毎回お酒がストーリーに登場することもあり特に楽しみにしているシリーズです。「007」のおかげで、お酒が飲めない学生の頃から「マティーニ」という名前には漠然とした憧れがありました。

1962年公開の「007 ドクターノオ」からマティーニが登場しますが、ボンドは「Vodka Martini, Shaken, not stirred.」とこだわったオーダーをしています。通常ジン→ウォッカ、通常ステア→シェイク。観た時に「かっこいー」と思ったものです。

「007に出てくるお酒ファン」は僕を含めて結構数いて、カクテルレシピがあれこれ推測されていたのですが、「2006年公開 007 カジノロワイヤル」ではボンドがマティーニのレシピを指定する場面がありました。

そのレシピは「Three measures of Gordon's; one of vodka; half a measure of Kina Lillet. Shake it over ice, and add a thin slice of lemon peel.」です。カジノで駆け引きをしながら、これまたかっこよくオーダーするんです。

 

・ゴードン(英国産のドライ・ジン):90ml

ウォッカ:30ml ※通常ウォッカは入れない

・キナ・リレ (現在はリレ・ブラン):15ml ※通常はベルモット

・レモンピールの飾り ※通常はオリーブ

 

それをステアではなくシェイクして、通常よりキンキンに冷やしたボンドオリジナルのマティーニです。(このマティーニは、ボンドガールの名前からヴェスパーと命名されています)

イソイソと再現してジェームズ・ボンド気分に浸ったのは僕だけじゃないはず。

 

来年は新作が公開されますので、お酒の登場の仕方含めて今から楽しみにしています!

 

 

「そそぐ」は楽しく自由な飲み方ができるお店です。

美容室で「北川景子みたいに」「福士蒼汰っぽく」と言うのは恥ずかしいとおっしゃる方も、「そそぐ」では「ジェームズ・ボンドのカクテルを飲みたい」と堂々をご注文ください!(ただし、残念ながらキナ・リレは生産終了しておりますので、代用のリレ・ブランの入手状況によります)

快くご提供しますので、ボンドのようにお店を爆破したりしないよう、どうかご配慮願います。

 

前回・今回は「お酒にまつわる僕が好きな話」になってしまいました。

「そそぐ」ではダービーレースや映画、いろいろな縁(ゆかり)をもつ飲み方を楽しんでいただけるよう、鋭意準備中です。早く皆さまにご提供できる日がきますように。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲み方の話(6)秋華賞からの数珠繋ぎ:前編

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

 

先日、飲みに出かけた近所のお店で常連のみなさんと「明日は秋華賞だね」と盛り上がりました。

最近は競馬から遠ざかっていましたが、競馬は好きなギャンブ・・・いえ、スポーツの1つです。

競走馬の走る姿ももちろんですし、それぞれのレースにまつわるエピソード、騎手や調教師と馬の関り、それに短いレースに賭け・・いえ、懸ける伊集院静のような競馬愛好家の生きざま。すべてにロマンを感じます。

 

すみません、競馬を熱く語る趣旨のブログではありませんでした。

 

とにかく僕は、その翌日に秋華賞をテレビで観ながら、競馬と言えば・・といろいろと思考を巡らせました。

今回は、僕が見聞きしたお酒にまつわる話を、いくつか数珠つなぎで書きたいと思います。

 

  • 競馬と言えば、ダービー

世界のあちこちでたくさんの競馬レースが開催されていますが、「ダービー」は特別感がありますね。ダービーとは、ざっくり言うと3歳馬のトップを決めるレースです。

海外では名誉ある特別なレースと位置付けられていることが多く、「ダービー馬の馬主になるのは一国の宰相になるより難しい」という言葉もあります。

 

さて、アメリカでは毎年5月にケンタッキー州チャーチルダウンズ競馬場で「ケンタッキー・ダービー」が開催されます。そしてこのケンタッキー・ダービーには「ミント・ジュレップ」という公式カクテルがあります。

ミント・ジュレップはガムシロップ(砂糖)とミントにバーボンをそそぎ、クラッシュアイスとステアしていくカクテルです。ほのかに甘く、ミントが爽やかなミント・ジュレップは、5月のケンタッキー州にピッタリですね。(行ったことないので想像です!)

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015071146j:plain

写真はWikipedia Mint_julepより

 

「そそぐ」では、海外で開催されているイベントに縁のあるドリンクもご提供したいと思っています。

このミント・ジュレップもケンタッキー・ダービーが開催される季節にぜひ味わっていただきたいです。今調べたら、ケンタッキー州も福岡と同じ温暖湿潤気候でしたので、きっと季節感もピッタリのはず!

 

  • ケンタッキーと言えば、バーボン

ミント・ジュレップの作り方にも登場するバーボンは、アメリカン・ウイスキーの1つですが、本来「バーボン」はケンタッキー州(の中のバーボン郡が中心だった)で造られたウイスキーにのみ与えられる名称でした。

トウモロコシを原料として同様の製造工程をとる「ワイルドターキー」と「ジャックダニエル」ですが、ワイルドターキーはケンタッキー州で造られるので「バーボン」、ジャックダニエルテネシー州で造られるので「テネシーウイスキー」とカテゴライズされます。

アメリカの法律でコーンウイスキーと産地の定義が見直され、現在の法律上ではテネシーウイスキーもバーボンの一種と定義されているそうです。

 

 

f:id:sosogu_Fukuoka:20191015071933j:plain

スコッチも含めてウイスキーは“酒が強い人の飲み物”のような印象がありますが、ソーダや水を足してもおいしいですし、ミント・ジュレップのようにフレーバーで楽しむこともできます。僕自身、作られた場所の土壌や気候、そしてその誕生当時の時代背景が詰まったウイスキーは、とってもロマンを感じるお酒です。

「そそぐ」では、そんな世界を覗いてみたけど強いアルコールは苦手・・という方向けに、飲み易い、なんだったら飲まなくてもいい!ようなウイスキーの触れ合い方・楽しみ方も考えています。ご期待ください!

 

先ほどの「ダービー馬の馬主になるのは一国の宰相になるより難しい」は、英国の政治家ウィンストン・チャーチルの言葉と言われています。今は捏造された迷言となされていますが、競馬を愛し、馬主としても競馬に携わったチャーチル元首相ならではの逸話だと思います。

チャーチル元首相に関しては、たくさんの酒好きからやりすぎエピソードを聞いた僕でさえ「この人、本当に変人だな・・」と思うお酒のエピソードがあるのですが、長くなってきたのでこの話は数珠繋ぎ後編に書かせていただきます。

 

何だかじらしてスミマセン。

本当は1回分に書いていたのですが、ブログをアップする担当のイシザキから「長いから2回に分割してほしい」とオーダーがあり、前後編に分けています。漫画家さんと編集者ってこんな感じなのかなって思いながら書き直しました。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

sosogu.hateblo.jp