そそぐ This Bar is SO SO GOOD.

福岡市中央区薬院にあるBAR。世界の「カンパイ」のかたちをキュレーション。お客さまとの対話でその人にぴったりの “ 飲み方 ”を提案するBARです。

旅とお酒(2)カナダのカクテル「シーザー」

「そそぐ」のイシザキです。

 

コロナ禍の時間短縮営業でできた時間で、「旅」と「お酒」について想いを馳せてブログを書いています。

 

2つめは、カナダのカクテル「Caesar(シーザー)」について。

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カナダ発祥のカクテル「Caesar(シーザー)」

 

  • トロント滞在

カナダに行ったのは2004年夏の一度だけ。もう17年も経ちます。

2004年6月から約10か月にわたる世界一周のスタートにあたり、「ちょっとは英語が話せるように」と、トロントの語学学校に8週間通いました。

 

大半の人は語学学校が探してくれるホームステイを選択する中、「もう10年以上一人暮らしだし、他人と住めないだろうなぁ」と夏休みで生徒が不在の大学寮を間借りしました。

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Google Mapで探したらまだあった!Ryerson University(ライアソン大学)の学生寮

 

トロントは世界各国からの移民が多く暮らす都市として有名です。

2004年当時も「30%以上が移民」と聞いていましたが、今は50%を超えているようです。アジア系の方も多く、私が歩いていてもトロント生活者なのか、旅行者なのか傍目ではわかりません。

 

誰がどんな格好をしていようと、然して気に留める様子もなく、カタコトの英語でも内容を察してくれる人も多く(英語が母国語じゃない人も多い)、海外滞在初心者の私にとっては大変過ごしやすい場所でした。

 

移民で形成された街も多く、中華街はもちろん、イタリア街、ギリシア街、ポルトガル街等いろいろありました。それだけ、食のバリエーションも豊かで「今日はチゲでも食べるかなー」とコリアン街に出かけたりと、食事面でも充実した日々でした。

 

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中華街とギリシア街。ギリシア街はEURO2004でギリシアが優勝した時のお祭り騒ぎの様子であって、暴動ではありません。
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コリアン街とよく食べたチゲ

 

8週間の語学学校で英語力は身についた気はしませんが、照れずに英語で話してみる度胸は身に付きました。(或いは、でたらめな英語を話すことへの羞恥心が消えました)

また、友達がたくさんできました。「そそぐ」を開店するにあたっても、お酒の銘柄の相談にのってもらったり、お祝いをもらったりと今でも付き合いがあります。

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トロントの語学学校で知り合った皆さんにもらった招き猫

 

  • カナダ(オンタリオ州)のお酒事情

トロントがあるオンタリオ州の飲酒は19歳になってから。

「おおらかな国」との印象が強いカナダですが、飲酒に関しては日本よりも制約が強めです。

野外での飲酒は基本的にNGで、公園でBBQしながら缶ビールって訳には行きません。

 

お酒を飲む場所だけではなく、販売しているお店も限りがあります。

政府が公認したライセンスをもつ店舗のみが販売可能なのですが、2004年時はコンビニや小さなスーパーでは売られておらず、以下3つのいずれかに行く必要がありました。

  • LCBO(Liquor Control Board of Ontario)
  • Beer Store
  • Wine Rack

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Beer Store(2004年撮影)


 ※2015年からアルコールの販売ルートが見直され、2018年には多くのスーパーでのビールやワインの購入が可能になったそうです。ネット情報。

※州によってルールが異なります。ケベック州は2004年当時でもスーパーで手軽に購入できました。

 

カナダのビールは味わいがしっかりありながらも、飲み飽きないものが多い印象です。夏だったのでラガーを選ぶことが多かったですが、エールタイプも豊富。

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トロントでの食事を盛り上げてくれたビール達(2004年当時)
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人気の「Blue」は、フランス語圏のケベック州では「Bleue」とスペルが変わっています(2004年当時)
  • Caesar

ようやくカナダ生まれのカクテル「Caesar(シーザー)」について。

Wikipediaによると、シーザーは1969年にカルガリーのCalgary Innホテルのレストランのマネージャーである Walter Chell が、イタリアンに合うカクテルの開発の命を受けて、ボンゴレ・スパゲッティからヒントを得て生み出したとのこと。

「1969年って結構最近だな」と思うのは、「2000年以降は最近の曲」と認識する私だけでしょうか。

 

シーザーを超ザックリ言うと「ウォッカをトマトジュースで割る『Bloody Mary(ブラッディ・メアリー)』のトマトジュースの代わりに、クラマトを使ったもの」です。

そのため「Bloody Caesar(ブラッディ・シーザー)」とも呼ばれます。※

※諸説あります。Bloodyにはスラングで「とっても」と強調に使われる場合があり、試作を飲んだ人が「That’s a damn good bloody Caesar!(めちゃうまいシーザー!)」と感激したから・・という説もありました。日本式に言うと「鬼ウマい!」から「鬼シーザー」って感じでしょうか?

ちなみに「Bloody Mary(ブラッディ・メアリー)」は、300人に及ぶプロテスタントを処刑した英国のメアリー1世が由来なので、Bloodyの意味通り「血みどろな」です。

Caesar(シーザー)部分は、イタリア料理に合わせたカクテルだけあって、イタリアの英雄ジュリアス・シーザーから。

 

お店によってレシピも様々で、ソースやタバスコ、ペッパー、セロリなどを加えて味に変化を出します。写真を検索していたら、唐揚げが乗ったものもありました。斬新。

 

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ネットで出会った「これもう、おかずでしょ」レベルのシーザー達 ※拾い画です

 

ウォッカと並んで主役である「クラマト」、日本ではあまり見かけませんが、カナダではスーパーの棚に並んでいます。ハマグリエキスと濃縮トマト、各種スパイスで作られたドリンクですが、身近なものに味を例えるならば、ボンゴレ・ロッソのソースに近いと思います。(ボンゴレ・ロッソが身近かどうか賛否あるかもですが)

 

心の準備がないと一口目は驚く味ですが、貝の旨味だしとトマトの酸味、絶妙なスパイスがウォッカと合わさった癖になる味わいです。

 

「そそぐ」では、ウォッカをクラマトで割るのを基本とし、タバスコとセロリソルトを添えてお出ししています。そのほか、ご希望があればお応えできるよう尽力いたします。

お店でアルコールを楽しめる状況になりましたら、ぜひお試しください。

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急に唐揚げは乗せられませんが、ご希望をおっしゃってみてくださいね!

 

  • Caesarの想い出

イシザキがいつシーザーに出会ったのか、その時どんな第一印象を持ったのかは思い出せませんが、1998年頃には下北沢近くにある信濃屋でクラマトを買って、冷凍庫にあるウォッカを割って飲んでいました。

2004年にトロントにある大学寮に住んだ時も、「ほしい時にすぐビールが買えない」という背景もあって、部屋にウォッカを常備しておき、スーパーで買ったクラマトで割って飲んでいました。

トロントのBARには、ほぼ必ずシーザーがあります。部屋だけではなくお店でも「おぉ、これが本場の味か!」と頻繁に楽しんでいました。

 

そんなイシザキにちょっとした試練が訪れます。

 

私が行った語学学校は、“アクティビティ”と称したカナダの文化を楽しむイベントが催されていたのですが、そこでシーザーが登場しました。(学校内だったか、みんなでバーに行ったのか思い出せません)

先生が「はーい、このカナディアン・カクテルを飲んでみて」とニヤニヤ笑いながらシーザーを勧めてきます。

他の生徒さんは若い人が多いこともあり、きっと初めて出会うシーザーに「うわ!なにこれ?!」とリアクションし、先生もげらげら笑っています。

 

イシザキは思いました。

「さて、どうするのが正解か」

 

飲んだことあるし。
むしろ好きだし。

何なら今日帰ったら冷蔵庫にあるし。


でもここで「あ、飲んだことあります」と言っていいのか。

やっぱり初めて飲むリアクションをした方がいいのか。

社会人経験を積み、30歳を迎えている私は、周りの雰囲気と自分の気持ちで揺れました。

しかしながら、その後、自分がどんな行動を取ったのか全く覚えていません。

 

何かを生み出す行動でなければ、行動とは言えない(シーザーの名言)

 

何か生み出したとは到底思えないけど、私のせいでその場が盛り下がったりしてませんように。17年前のことを願っても仕方ないですが。

 

概して人は、見えることについて悩むよりも、見えないことについて多く悩むものだ。(シーザーの名言)

 

 <おまけ>

広大なカナダのほんの一部ですが、写真を掲載いたします。

COOLPIX3200(Max 320万画素)、しかも容量節約(メモリーカートも高価な時代)のために一番小さな画素で撮った粗い写真ですが、ご容赦ください。

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  • Toronto(トロント)
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夏のトロントはいろんなイベントが開催され盛り上がっています。(冬季は全然違うらしいです)

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市街地を走るストリート・カー(今では古い車種のようです)と、トロント・ブルージェイズの試合。分かりにくいですが、当時ニューヨーク・ヤンキースにいた松井秀喜氏です。
  • Otawa(オタワ)

カナダの首都で、行政の中心です。

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国会議事堂とリドー運河。閘門を利用して水位の違うところへ船を移動させていく様子は面白いです。冬は運河がスケートリンクになるとか。
  • Quebec City(ケベック シティ)

公用語がフランス語であるケベック州は、フランスの文化が色濃く残ります。

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  • Niagara Falls(ナイアガラの滝)
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旅とお酒(1)ポルトガルのポートワイン【後編】

「そそぐ」のイシザキです。

 

コロナ禍の時間短縮営業でできた時間で、「旅」と「お酒」について想いを馳せてブログを書いています。

初回は、「ポルトガルのポートワイン」を選びましたが、ポルトガル観光紹介パートが増えて前編・後編に分けております。今回は後編。

 

前編では、酒精強化ワインであるポートワインの概要(の概要)について書きました。

 

今回は、ポルトにあるワイナリーの1つCALEM(カレム)のドキドキ見学ツアーで教えてもらった、ポートワインの種類について。

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見学ツアーでは、ポートワインの説明のほか、試飲もできます

 

CALEMを「ワイナリー」と書きましたが、正確には「シッパー」と呼ばれる商社・輸出業者です。

 

ドウロ渓谷で醸造されたポートワインの原型を、ポルトの市街地にあるシッパーが買い付け、各シッパーが熟成・ブレンドを行い商品化します。

 
ちょっと乱暴に分けると、ポートワインは「色」と「品質」の2軸で分類されます。

 

  • 色で分けるポートワイン

「ざっくり」で分けると、白ブドウから造られるのが「White Port(ホワイトポート)」、黒ブドウから造られるのが「Red Port(レッドポート)」。

レッドポートは「Ruby Port(ルビーポート)」と「Tawny Port(タウニーポート)」に分けられます。

ルビーポートは通常のワイン同様に短期(3年程度)の樽熟成を経て出荷されたもの、タウニーポートはルビーポートをさらに酸化熟成させ黄褐色(タウニー色)に変化させたものです。

 ※Rose(ロゼ)もありますが、割愛しております。ちなみにロゼはバレンタイン商戦に向けて2008年に登場したものだとか。バレンタイン商戦って世界中であるんですね。

 

  • 品質で分けるポートワイン

熟成させた年数や、選りすぐりのブドウで造られたか等の基準でカテゴリーが変わります。最上級のものは「Vintage(ヴィンテージ)」とされ、飲み頃が20~40年と長期保存も可能です。

 

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お土産で買ったミニチュアボトル。左からホワイトポート、タウニーポート、LBV(レイト・ボトルド・ヴィンテージ)。LBVは特定の年だけに造られ、4~6年熟成させたもの。

 

細かい条件を正しく解説しきれる自信もないので、このブログでは「質によってカテゴリーがある」程度に留めさせていただきますが、とってもわかりやすい図表を貼らせていただきます。

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ご興味ある方はカテゴリー検索してみてください (出典 https://winefolly.com/deep-dive/what-is-port-wine/


 

「へー」と思ったのは、タウニーポートのAged(エイジド・熟成年数表示)の考え方。

10年・20年・30年・40年とありますが、例えば「20年」は「20年熟成させたものを瓶詰め」ではなく、「ブレンドしたものの平均熟成年数」だそう。

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天才的に図解が上手な人のブログから拝借。(出典 http://douroprofundo.com/understanding-port-wine-labels/

なんだか、混ぜた食塩水の濃度を計算する算数の問題のようですね。小5の算数プリントの設問にどうでしょうか。

 

  • おいしいよ

一般的に、爽やかなホワイトポートは食前酒、ルビーポートとタウニーポートは食後酒です。

グラスの中のルビー色とフルーティーな味わいのルビーポートも美味しいですし、深いコクのタウニーポートをチョコレートやレーズン等と楽しむのもおすすめです。

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左からホワイト、ルビー、タウニー、ヴィンテージ(Wikipediaより)



「そそぐ」では、緊急事態宣言が出される直前、ちょうどルビーポートを仕入れたところでした。

他のポートワインも仕入れる予定ですので、状況が落ち着いてアルコールのご提供が再開しましたら、ぜひ味わいにいらしてください。

 

もちろん、自由な飲み方を推奨する「そそぐ」では、食前・食後などとらわれず、好きなタイミングで好きなお飲み物をお選びください。

 

<おまけ>
ポルトガルに想いを馳せて。Porto(ポルト)、Aveiro(アヴェイロ)、Agueda(アゲダ)、Costa Nova(コスタ・ノヴァ)の写真を載せております。

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場所はこのあたりです

 

  • Porto(ポルト)
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ドウロ川沿いにホテルやカフェが並びます。
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夜の眺めもいいです。
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ポルトのカフェでゴロンと寝ているネコ


Aveiro(アヴェイロ)

ポルトからの移動の際、交通の要所となる港街。ショッピングセンターがあり、活気がありました。治水で栄えた歴史から「ポルトガルのヴェニス」とも呼ばれるそうです。

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街の中心に川が流れます
  • Agueda(アゲダ)

有名な傘の街。傘が飾られる夏季は大勢の人が訪れます。

アヴェイロから単線に乗り換えるのですが、うっかり車内にiPhoneを置き忘れてしまった!しかし、数時間後にポルトに帰ろうと戻った駅のホームで、電車の運転手さんから手渡されました。
どういう経緯で私のものだと分かったのか、なぜ絶妙のタイミングで運転手さんに会えたのか、今でも謎です。

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カラフルな傘
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アゲダに向かう電車。「わー、誰もいないから写真撮っちゃお~」とはしゃいで撮影していたことが、iPhoneの置き忘れにつながりました。
  • Costa Nova(コスタ・ノヴァ)

通称「パジャマの街」。アヴェイロからバスで向かいます。

漁師さんが霧の中でも自分の家を認識して戻ってこれるよう、カラフルになったとか。

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メンテナンス大変そうだなぁと余計な心配をしてしまう、とてもかわいい家たち

 

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旅とお酒(1)ポルトガルのポートワイン【前編】

「そそぐ」のイシザキです。

 

2021年5月現在の福岡市は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下。
気軽に移動することも、飲食店でお酒を楽しむことも自粛する日が続きます。

 

「そそぐ」もアルコールのご提供を控え、営業時間も短くしております。

長年、お酒をご提供する仕事を続けてきたサイトウは信じ難い様子。

カクテルの中には、アメリカの禁酒法施行の中で発展したものも多く(※)、カクテル修行の過程で「アメリカの禁酒法」はよく出てくるワードだったそう。

「遠い国の昔の話だと思っていたら、まさか日本で」と戸惑っています。

 

もちろん禁酒法とは異なり、お酒自体はご自宅で飲んでOKなのですが、お店でみなさまに心を込めてそそぐ日が戻ることを願います。

今はキーマカレーを心を込めてそそいでいます。

※禁酒法施行下は粗悪な闇アルコールが出回り、その味を調整するため、見た目をソフトドリンクっぽくするためにカクテルが発展したと言われています。

 

さて。

急にできてしまった時間の余裕を使って、「旅行」と「お酒」についてブログを書いてみようと思います。


まずは、ポルトガルのPort Wine(ポートワイン)について。

 

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ポートワイン(写真はWikipediaより)

 

イシザキは2011年2月、2018年7月の2回行きました。

また行きたい国の筆頭です。もっと近くにあればいいのにと思う程。

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Wikipediaにあった親切な図

 

ポルトガルの中でも、ポルトは特に魅かれた都市。

2011年は2月に一人旅で訪れ、観光シーズンが終わったちょっと寂しい川沿いの広場を歩きながら「今度は賑やかな夏に来よう」と思い、念願叶って7年後の7月に再訪。

 

でも知ってましたか。

賑やかな夏の観光地での一人旅もそこそこ寂しいって。

 

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寂しい冬の川沿い広場(2011年2月)と、賑わう夏の広場(2018年7月) はしゃぐ観光客の写真を撮るイシザキ(ぼっち)

 

しかしながら、おいしい食事とお酒があれば大丈夫です。

 

  • ポルトガルの食べ物

海の幸、山の幸ともに恵まれていて、美味しくないわけがありません。

海の幸は、タラ、イワシ、タコなど。

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市場で豪快に売られている干しタラ(2018年撮影)とタコ(2011年撮影)

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海産物の缶詰も充実


 

素材を生かした素朴な味付けが多く、日本人の口によく合います。

一人旅だったのでフードコートなどで済ますことも多く、私の写真ではポルトガル料理の魅力の数%も伝えきれませんが、一応貼ってみます。

 

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2011年の「地球の歩き方」食べたいものいっぱいで、食べたものをメモ

 

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街の食堂やフードコートに偏りますが、こんな感じです

 

 ポルトガルのお菓子を見ると、なぜか佐賀を思い出しました。

鎖国時代に唯一外交が行われた長崎からの物資を運ぶルート上にあり、輸入品の砂糖が流通した佐賀は、お菓子文化が発展したそうです。

 

佐賀銘菓「丸ぼうろ(祖父母のうちには必ずあった)」は、ポルトガルのCavaca Fina de Caldas(カヴァカ・フィーナ・デ・カルダス)の製法から生まれているとか。砂糖とともに、外交のあったポルトガルの菓子文化も佐賀に広がったのでしょうね。

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佐賀を思い出すポルトガルのお菓子たち(2011年)

 

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左はポルトガルの「Cavaca Fina de Caldas」、右は佐賀銘菓「丸ぼうろ」

 

  • ポルトガルのお酒

地形と海流の影響でいくつもの気候が混じりあうポルトガルは、いろいろなお酒が造られています。

ビールももちろん。SUPER BOCK(スーパーボック)やSAGRES(ザグレス)等ロゴに見覚えがある方もいらっしゃると思います。

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ポルトガルのビールロゴ

 

豊かな自然でブドウも栽培されているので、ワインの美味しさも有名ですし、私は飲んだことないですが栗やアーモンドのお酒もあるそうです。

 

しかし何と言っても「ポルトガルのお酒」と言えば「ポートワイン」が筆頭ではないでしょうか。(イシザキ調べ)

 

  • ポートワインって

ポートワインは、世界遺産にも登録されているドウロ渓谷で造られる酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)です。

スペインのシェリー酒、イタリアのマルサラワインと並ぶ「世界3大酒精強化ワイン」の1つ。

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ポルト、ドウロ川の場所

 

ワインは、ブドウ果汁の糖分が酵母の働きでアルコールに変わることで醸造されますが、ポートワインはその発酵中のワインに、アルコール度数が高い(77度!)ブランデーを添加して発酵を強制的に止めてしまいます。

糖分がアルコールに変換されずにブドウ果汁の甘みがそのまま残るため甘口に。ただし、ブランデーを加えていますので、アルコール度数は19度~22度と高めです。

 

ポートワインは世界中に輸出されていますが、主要国は今も昔もイギリス。

イギリスがフランスとの戦争に突入してフランスワインが輸入できなくなり、スペインでワイン生産を発展させ、フランスとスペインが友好関係になると、今度はポルトガルワインに目を付けたそう。

海上輸送で味が劣化しないよう、アルコール度数の高いブランデーを加えたのがポートワインの原型だとか。

 

ビールのジャンル「IPA(インディア ペール エール)」も、イギリスが当時植民地であったインドにビールを輸送するために防腐効果の高いホップをふんだんに使ったことが発祥と言われています。

イギリスの「酒を飲むための努力」はすごいですね。

 

  • ポートワインワイナリー

ポルトには、見学や試飲ができるワイナリーが幾つかあります。

私はCALEM(カレム)というワイナリーのツアーに参加。いろんな国の観光客の方20人程と一緒に説明を受けながら見学するのですが、ガイドの方が時々「あなたの国では、食前に何を飲むの?」「じゃあ、隣のあなたは?」と参加者に質問を投げかけてきます。英語で。そしてみんな軽快に答えます。英語で。

「答えられず変な空気にしてしまうんじゃ・・」と懸念し、質問されないよう人影に隠れたり、携帯を見るふりをしたり、終始気が気じゃありませんでした。

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ワイナリー見学ができるCALEM


 次回は、そんなドキドキツアーで教えてもらった、ポートワインの種類についてブログを書きたいと思います。

 

<おまけ>

2011年2月に訪れた、リスボン、ロカ岬、コインブラの写真をご紹介します。

ポルトの風景は後編で。

 

・リスボン

 

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サンタ・ジュスタのリフト (Elevador de Santa Justa)消臭力のCMでミゲル君が熱唱していた場所です

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大航海時代を記念そた碑「発見のモニュメント」日本は種子島漂着の1543年ではなく、大分・豊後に漂着した1541年となっています。
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ケーブルカー(ELEVADOR DA BICA)と警察自動車
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リスボンのサッカーチーム「ベンフィカ」とSAGRESの生ビールタップ




 

・ロカ岬

ユーラシア大陸の最西端。「ここに地果て、海始まる」という、ポルトガルの詩人が詠んだ詩の一節が刻まれた記念碑があります。

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ユーラシア最西端に到達した証明書を発行する有料サービスもあります
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念願だった「ロカ岬でワイン」ワインとコップを持参
  • コインブラ

 世界最古の大学のひとつ「コインブラ大学」がある学生の街です。

黒いマントをまとった学生が行きかう・・・そうなのですが、残念ながら出会えませんでした。

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赤い車が多いコインブラの街


ポルトガルのポートワイン【後編】

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そそぐ歳時記:1周年を迎えて

「そそぐ」は開店から1年を迎えることができました。

お店の目途も立たない中書き始めたブログですが、こうして1周年の報告ができて不思議な気持ちです。

 

ちょっと長くなりますが、12か月の「そそぐ歳時記」を書いております。

 

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2020年3月(3月の季語:そそぐ開店)

3月4日に保健所の営業許可が出て、「そそぐ」は実在する飲食店となりました。

知人向けのクローズドなレセプション営業を経て、3月22日に開店。

以前のブログにも書きましたが、ドキドキして看板を点した5分後に最初のお客様がいらして「『そそぐ』を開店したんだなぁ」と実感しました。

 

2020年4月(4月の季語:予定外のキーマカレー)

4月に入り間もなく、福岡に新型コロナウイルス感染の緊急事態宣言が出されました。

休業する選択肢もありましたが、開店した「そそぐ」を1人でも多くの方に知っていただくため、超がつく駆け出しではありますが、飲食店として日常に活力となる飲食をご提供できれば!と開店を11:30と早めて営業を行うことにしました。

テイクアウト用にキーマカレーやピタサンドをメニュー化。近隣の方が「大変な時期に開店したから、応援しようと思って」とお買い求めくださることもあり、とても励まされました。

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2020年5月(5月の季語:イシザキ悪酔い)

5月は、おおよそGWとは思えない人通りの中で幕を開けました。

5月下旬に緊急事態宣言は解除されましたが、月末まで11:30~19:00ラストオーダーで営業。

呑気なブログで唐突に赤裸々な話ですが、この月は売り上げが低く「そそぐ」の将来に不安を持たずにはいられませんでしたが、お客様から「いいお店だから、きっとお客さん増えるよ」と言葉をかけていただき、勇気づけられました。

誕生日を迎えたイシザキが飲み過ぎて、翌日青ざめた顔で開店準備をしたのもこの月。自戒を込めて書き記しておきます。

 

2020年6月(6月の季語:ビールサーバー)

6月1日からは、時間を12:00~22:00に延長して営業。

しばらく稼働を停止していた生ビールサーバーも再稼働、日本酒のご提供を開始と、ようやく「BARとしての『そそぐ』」にエンジンがかかってきた月だったように思えます。

 

2020年7月(7月の季語:ポスティング)

3月にこっそり開店して粛々と営業をしておりましたが、「地域の皆さんに知ってもらおう」とPR活動をすることにしました。え、遅くない?その通りです。

 

ともかく。7月の23~26日の連休に「クラフトビールフェア」を企画し、8月末までお使いいただける割引券を貼付したチラシをポスティングしました。

チラシをきっかけにご来店してくださったお客様もあり、大変嬉しかったです。

 

ちなみに、ポスティングの内容を書いたブログは閲読が比較的(あくまでも“比較的”です)高く、ご覧くださった方から「ポスティングのブログ読みましたよ」と言われることが何度かありました。調子にのって、次回はABテストでもやってみようかと余計な欲が出てしまっています。

 

2020年8月(8月の季語:虫よけネット)

お客様からアドバイスをいただき、虫よけネットを導入し、ドアを大きく開けて営業を始めました。
開放的な雰囲気になったおかげで、それまで「入りづらい」と感じていた方も「入ってみようかな」と思ってくださったり、換気の良さが安心だからとリピートくださったりと、近隣の方に「そそぐ」が認知してもらうきっかけにもなりました。

今年は、早めに虫よけネット&ドア解放営業をスタートしたいと思っています。

 

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飲んでてカナブンが飛んでくる心配もナシ!

 

2020年9月(9月の季語:台風一過営業)

9月まで12:00~22:00で営業。

9月6日の夜から7日の午前中にかけて、台風10号の直撃が予想されました。

6日は窓の補強をして18時に店を閉め備えましたが、翌日風が治まってからドキドキしてお店に向かったらお店は被害なし。「よし、じゃあ営業しよう」15:00からお店を開けたところ、営業時間は短いものの9月の来店者数No.1を記録しました。
小さいBARは、機動力がアドバンテージだなと学んだ1日でした。

徐々に夜の時間帯のお客様が増えてきた月でもあります。

 

2020年10月(10月の季語:Googleすげぇ)

10月1日より、営業時間を14:00~23:30にしました。

Googleマイビジネス(店舗情報を入力するツール)に登録した営業時間が22:00までだと、21:00過ぎにお店へのルート検索ををした際に「到着する頃には閉店間近です」と案内が表示され「じゃあ今日は止めとくか」となる・・という話を伺ってから、腹を括って夜時間帯にシフトしました。アドバイスは吸収するタイプです!

 

秋の気配が強くなり、熱燗や焼酎のお湯割りなど、温かいお飲み物のご要望をいただくことも増えてきました。

 

2020年11月(11月の季語:まさかのおでん)

初めて迎える冬(しかも換気が必要)に向けて、身体が温まるフードを・・・と考えた結果、おでんをメニュー化しました。「スタイリッシュなBAR」にはマイナスですが、「身体が温まるフード」の機能は十分で、楽しみにご来店くださるお客様もいらっしゃいました。

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サイトウがお出汁係です

<おでん余談1>

人気の具材は断トツで大根。「そそぐ」はその日ある具材から3つ、または5つをお選びいただくのですが、9割の方は大根をチョイスなさった印象です。次点は玉子でしょうか。

 

<おでん余談2>

日本酒や焼酎との相性はもちろん、ウイスキーとも相性は悪くないようで、皆さんウイスキーとおでんを楽しんでくださいました。

アイリッシュコーヒー(コーヒーにリキュールを入れ、生クリームを乗せたカクテル)とおでんをご注文くださったお客様には、念のため「おでん召し上がった後にアイリッシュコーヒーお出ししましょうか」と確認しましたが、「いや、一緒でいいです」とおでんをアテにアイリッシュコーヒーを楽しんでくださいました。アイルランドと江戸の出会い。開国シテヨー的な。

 

2020年12月(12月の季語:サイトウ酩酊)

初めての年越し。新型コロナウイルスが再流行し始めて、帰省や旅行を取りやめて福岡で年越しを迎える選択をなさるお客様が多くいらっしゃることから、休暇中の散歩の途中にでも立ち寄っていただけるようにと、休まず営業することにしました。

年末気分のサイトウが飲み過ぎて、営業中から役立たずになったことを翌年への戒めを込めて書き記しておきます。自戒じゃない他人への戒めって、単なる陰口?でもやっぱり書いておこう。


2021年1月(1月の季語:美容室の雑誌の影響力侮れない)

三が日は、帰省を取りやめた方にもお正月を感じてもらえるようお雑煮や簡単なおせちをご用意。

ささやかな季節感ですが、「お正月気分を味わえた」と好評でした。

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関東風のお雑煮です

福岡のグルメ情報誌「ソワニエプラス」の新年号に掲載いただいた直後に、福岡にも緊急事態宣言が出されました。

時短営業は昨年も経験があるので、テイクアウトの準備もスムーズに行えましたが、「雑誌を観てのご来店があるかも」と胸を膨らませていた矢先でしたので残念でした。

それでも有難いことに「ソワニエを観てきました」とおっしゃるお客様は時々いらっしゃいます。「美容室で観て、その足できました」というお客様もいらっしゃいました。(しかも2名!)

 

2021年2月(2月の季語:壁の時計)

2月の1か月間は20:00までの営業。

「よいバーはお客様に時間を意識させない」というサイトウのポリシーを曲げて、時計を壁に掛けての営業となりました。

お客様が時計をチラチラ見ながら急ピッチでビールを飲む姿や、慌ただしく帰り支度をなさる姿に申し訳ない気持ちになりましたが、時短の中でも「1杯だけでもここで飲みたい」と立ち寄ってくださるお客様がいらっしゃることに大変励まされました。

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ご協力を促す、無粋な壁掛け時計

 

2021年3月(3月の季語:そそぐ開店1年)

時短営業要請が解除された翌日の3月22日、「そそぐ」は1周年を迎えることができました。

周年にあたってたくさんの方が足を運んでくださり、1年間の営業で多くの出会いがあったのだなぁとしみじみ嬉しく感じました。ありがとうございました。

 

1年を振り返って

当初考えていた日々とはかけ離れた1年目でしたが、コロナ禍関係なく、初めて開くお店の1年目って想定外続きだったかも知れません。

 

カウンターの中にいると、様々なお客様のお話を伺う機会がありますが、ほとんどの方がコロナ禍の中で日常生活・働き方に大きな変化が生じていらっしゃいます。

変化に戸惑いながらもそれに対応し、毎日を頑張っているみなさまのお話を伺うと、自分も頑張りたいと思えました。

この1年間、「そそぐ」は孤軍奮闘ではなく、日々の変化に対応するみなさまに引っ張られて、何とか1年を迎えられたと思います。

2年目も予期しない出来事があると思いますが、この1年間に出会ったみなさまの応援に応えていけるよう、精進してまいります。

 

また、選挙演説の最後のようになってしまいました。

いつも締めが堅苦しくなってしまうので、緩いBODYの実家の猫の写真を掲載します。

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潤沢なルーズスキン

 

2年目もよろしくお願いいたします!

 

www.sosogu.jp

サイトウ、カクテルについて書くてる

タイトルすみません。

男性は中高年になると、脳の仕組み的に、ダジャレが思いつきやすく、それを言うのを我慢できないそうです。

 

「飲み方研究家」にして「そそぎ手」のサイトウです。

わたくし事ですが、2月1日にひとつ歳をとりました。

またひとつ、大人への階段を上ってしまいましたが、子供の心を忘れず精進してまいります。

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いらすとやさんの素材の多様性ったら

 

イシザキから「誕生日の記念にブログを書こうか!」と言いくるめられ、「記念って何?」と釈然としないまま内容を考えました。

 

誕生日に無理やり紐づけると、来年の2月1日には、僕がお酒を飲める年齢になって丸30年を迎えます。お酒を飲んだのは、20歳を超えてしばらく経ってからですが、当時はカクテルが流行っていて、僕のバーデビューもカクテルでした。

 

そんなわけで、今回はカクテルについて書いてみようと思います。

 

カクテルとは

改めて書く必要はない気もしますが。

 カクテル(英: cocktail)とは、ベース(基酒)となる酒に、他の酒またはジュースなどを混ぜて作るアルコール飲料のこと。(Wikipediaより)

洋酒ベースのものだけでなく、例えば焼酎のお湯割りも広義で「カクテル」です。

 

これまで深く考えたことがありませんでしたが、Cock(雄鶏)Tail(尾)と書くんですね。
理由を知りたいと思って調べましたが、諸説あったのと、それぞれが結構複雑なストーリーで要約できそうになかったので、「アルコールが入っている目印として、雄鶏の尾尻の羽をグラスに差した」という直球な説だけご紹介しておきます。

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差す前に洗ったよね?大丈夫だよね?

 

カクテル作り修行

僕がバーで働き始めた頃は、カクテルが大人気。

先輩バーテンダーの所作に憧れ、小豆と米をシェーカーに入れて均一に混ざるようにシェークの練習をしたり、所属する協会が主催するセミナーで、巨匠と呼ばれるバーテンダーから指導を受けたりと励んでおりました。

 

トム・クルーズ主演の映画「カクテル(1989年)」にはまり、フレアバーテンディングのボトルキャッチ(トス、フリップ)をやってみたり。若気の至りです。

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「カクテル」のフレアバーテンディングシーン。「そそぐ」だと、天井激突です。

 

その後、ベルギービール専門店に勤めてカクテルをご提供する機会がなくなったこと、自分自身がウイスキーにはまり、生(き)のお酒を楽しむ機会が増えたことで、カクテル作りの鍛錬から遠ざかってしまいました。

 

僕は「バーテンダー」ではなく「そそぎ手」と名乗っていますが、「世界中の作り手が生み出したお酒を、お客様のグラスにそそぐのが自身の役割」と考えているほか、「カクテルの日々鍛錬と距離がある僕が、バーテンダーを名乗れない」と言う思いが実はちょっとあります。それは僕が「バーテンダー=カクテルが作れてこそ」という時代に、カウンター修行をしたせいかも知れません。

 

「そそぐ」でのカクテル事情

もちろん「そそぐ」でも、カクテルをお出しすることがあります。

ジントニックください」という名称でのご指定から、「芋焼酎の酹(そそぐ)にカンパリを少々」と言った、一瞬「え?」と戸惑うご指定まで。できる限りお作りするのがモットーです。

 

※酹カンパリのお話はこちら

 

しかしながら、先述の「カクテルの日々鍛錬から遠ざかっている」と言う思いからか、積極的なアナウンスは控えておりました。

開店に向けて購入したバロンシェーカーやストレイナーは、ひっそり棚に。

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/ 僕たち、出番ないかと思ってました \



そんなカクテルに消極的なバー「そそぐ」ではありますが、最近よくリクエストをいただくのが、007カジノロワイヤルに登場する「Vesper Martini(ヴェスパーマティーニ)」

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左の画像は、007愛好家のYouTube(www.youtube.com/watch?v=FlqSoFuEDs0)の動画をお借りしています


ゴードンズのジンを3オンス、

ウォッカを1オンス

キナ・リネ半オンス

冷たくなるまでシェイク

削いだレモンの皮を添える

※キナ・リネは終売なのでリレ・ブランを代用

※量は映画より少なめでお作りしています

 

手に入らないキナ・リネは代用品(リレ・ブラン)を使用したりと、100%再現とは行きませんが、007ファンのお客様には「ジェイムス・ボンドの気分」と好評をいただいております。

ただし、Vesper Martiniは、酒+酒+酒のカクテル。かなりアルコールが強いのでご注意ください。

 

ジェイムス・ボンドはこれを飲みながら、生死を懸けたポーカーをやるのですからすごいです。さすがです。

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「何これ。めちゃ強いやんけ!」と思っていたりして。

 

この他にも、寒い今の時期はアイリッシュコーヒーをお作りする機会が多くあります。

 

思い出のカクテル

僕の想い出のカクテルは「White Lady(ホワイトレディ)」

ドライ・ジンをベースに、ホワイトキュラソーとレモン果汁を加えてシェイクするショートカクテルです。

ジンのさわやかな口当たりと、ホワイトキュラソーのほのかな甘みがおいしく、世界中で愛されているポピュラーなカクテルの1つだと思います。

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https://en.wikipedia.org/wiki/White_Lady_(cocktail)

想い出の理由は、それが初めて飲んだカクテルだからです。

初めてバーに行った際、バーテンダーの方のおすすめに「じゃあ、それで」とお願いしましたが、自分のためにメジャーで量られたお酒がシェーカーに投入され、シェーカーが振られて目の前のグラスにそそがれる様を眺めるのは素敵な時間でした。

 

実は「そそぐ」が開店して2日目にご来店くださったお客様から「ホワイトレディはできる?」と尋ねられました。

開店間もないその時は、まだホワイトキュラソーを揃えておらず、お断りをせざるを得ませんでした。その日のうちに、コアントロー(ホワイトキュラソーのひとつ)を注文しましたが、未だそのお客様にホワイトレディーをご提供できておりません。こちらは、ちょっとほろ苦い思い出です。ジンだけに!(中高年の脳のせいです)

 

 

「そそぐ」のお酒のラインナップは、マニアックなものはなく、ビギナー向けのベーシックなものがメイン。カクテルの素材は、カクテルバーと比べて少なめです。

ご提供できるカクテルに限りはあるかと思いますが、可能な限りお客様のご希望に沿いたいと思っておりますので、どうぞお気軽におっしゃってください。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

 

実録!2020年にそそいだもの

「そそぐ」のイシザキです。

 

◆はじめに

2021年が始まりました。

「そそぐ」が開店して、初めての新年です。

いろいろありましたが、常套句ではなく本当にいろいろありましたが、早くも10か月が過ぎようとしています。

 

開店に向けてご支援くださった方々、開店後に「そそぐ」に足を運んでくださったお客様、アドバイスをくださる飲食店の先輩方に支えられて、何とか奮闘する日々です。

この場を借りて、心から感謝申し上げます。いつも本当にありがとうございます。

 

 

久しぶりのブログ更新になってしまいました。

5か月ぶり・・・。

たまに「ブログ読みました」と言ってくださるお客様がいらして、そのたびに「更新しよう」と思うのですが、かれこれ5か月。

ブログ編集画面の使い方も忘れてました。

 

2021年は1か月に1回は更新したい思っています。

椎名林檎は「果たされない約束など大嫌い」と歌っていましたが、椎名林檎に嫌われないよう頑張ります。(まずもって認知されてませんが)

でも、気紛れは許して。

 

◆「そそぐ」について改めて

昨年、お客様にお飲み物を「そそぐ」機会を得ました。

 

「そそぐ」という店名は、

私たちの役割は、世界のあちこちで造られているお酒を、お客様が楽しめるよう目の前のグラスにそそぐ「そそぎ手」だと考えており、その想いをストレートに店名にしています。

※2019年のブログに命名した際の想いを書いていますので、よかったらご覧ください。

sosogu.hateblo.jp

 

フードのテイクアウトを中心に営業せざるを得ない自粛期間もあり、飲み物よりカレーのルーばかりをそそぐ日々もありましたが、昨年の9月以降は営業時間も延長し、お客様に世界から届いたお酒を「そそぐ」機会が増えました。

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テイクアウトのキーマカレーとプルドポークピタ。現在も店内でお召し上がりいただけます。

 

◆「そそぐ」のそそいだ実績

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先に白状すると、そう大した実録じゃないです

 

そこで「じゃあ、いったい何をそそいだんだい?」をご報告したいと思います。

なかやまきんに君を意識した言い回しをしましたが、筋肉ルーレットで決めたわけでなく、実績からのご報告です。

 

ばばん!

 

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こんなドリンクをそそぎました

<補足>※2020年9~12月の合計 ※杯数でカウント ※ウイスキーハイボールは「ハイボールメニュー」から頼んだ場合で、ウイスキーソーダ割は「ウイスキー」に含まれています。 ※カクテルには各種カクテルのほか、スピリッツ(ラム、ウォッカ等)のストレートやロックも含みます。 ※分類できないものは除外しています。※要するに、ゆるいデータです。

 

 

・・・・・なんと言うか。

「そうですか」という感想しか出てこない、ありきたりな円グラフですが。

 

私は「お!いいな」「嬉しいな」という感想です。

 

「そそぐ」は、たくさんの人にとって、行きやすく、使いやすいBARを目指して開店しました。

 お酒のラインナップは、マニアックというよりオーソドックスで、お酒の銘柄は数限られてはいますがジャンルは極力広めを心がけています。

様々なジャンルのお酒を幅広く「そそぐ」のは、幅広い層のお客様が来店くださった結果だと嬉しく受けとめています。(ポジティブシンキング!)

 

ウイスキーのおいしさに目覚めて、自分の好みを模索中の方。

 

・運動後の水分補給としてビールをごくごく飲む方。

 

・「そそぐ」のアイコン焼酎「酹(そそぐ)」を目当てに来てくださる方。

 

・「アルコール弱いんですが・・」と申し訳なさそうに雰囲気を味わいにいらっしゃる方。(全然申し訳なく思う必要ないんです!)

 

・冬にメニュー投入した「おでん」を食べにいらっしゃる方。(アリです!)

 

・私たちが「え?」と驚くようなユニークな飲み方をリクエストなさる方。

   ※ユニークなリクエストの例はこのブログに書いてます。

sosogu.hateblo.jp

 

・・・・等々。

 

2020年、限られた営業ではありましたが、様々な「そそぐ」の活用(そそ活?)をしてくださるお客様との出会いがありました。

 

紆余曲折ありながらも、「たくさんの人にとって、気軽に使いやすい存在になりたい」という理想に近づく一歩が踏み出せているのではないかと思っています。(ポジティブシンキング、再び)

 

より多くの方の日常の1コマに登場できるよう、2021年も精進して参ります。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

では、2月のブログ更新をお楽しみに。(自分を追い込むタイプ)

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

実録!BARそそぐチラシポスティング

「そそぐ」のイシザキです。

 

本日は、ポスティングの実録です。

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信じるか信じないかは貴方次第

 

たいそうな数値データ等なく、定性とも言えない程に主観的・限定的です。

何かの役に立つのか、楽しい読み物になるのかわかりませんが、初めての試みだったので書いておきます。

 

先日のブログにも記載しましたが、「そそぐ」が開店したのは3月22日。

新型コロナウイルスが拡大する中、想定していた開店イベントは取りやめ、こっそりオープンいたしました。

 

こっそり営業を3か月続けてまいりましたが、福岡では状況が落ち着いてきた(残念ながら、そのまま落ち着きませんでしたが・・)7月上旬に、「そそぐ」の存在を知っていただくためにチラシのポスティングを行いました。

 

ポスティングをしよう

やみくもにやる予算もないので、目的やターゲットを絞りました。

 

◆目的

・新しい飲食店「そそぐ」ができたと認識してもらう

・入り易いお店であると感じてもらう

 

◆ターゲット

・「あそこに新しいお店ができたっぽいな」程度の認知がありそうな、近隣の方

  =>「そそぐ」を中心に近いところから

  =>大きな道路を隔てた先は対象外

・まだ行きつけの店が出来上がっていないであろう方

  =>比較的築年数の浅いマンションを優先して配る

 

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かなり近隣に絞ってます

◆仕様

・A5サイズ両面カラー マットコート110㎏(やや厚め)

・名刺サイズの割引券を左上にホチキスとめ

・800部

・3800円(プリントパックのセール、クーポン活用)

 

部屋まで辿りつくために

まず最初の脱落ポイントは、マンションのポストから部屋までの道のりです。

マンションのポスト付近に置いてある共用ゴミ箱にチラシが捨てられず、部屋まで持って行っていただくためにどうしたらよいのか。

 

マンションのポストから取り出した時は、「①必要なもの」「②見る価値あるかも」「③明らかに不要」程度に分類して、③をゴミ箱に捨てるのではないかと思います。

②だと思ってもらえれば、お部屋にお邪魔できそうです。

 

考えた結果、ポストから取り出してチラ見した際に「もしかしたら、得な情報かも(だから後で見よう)」と思っていただけるよう、左上に割引券をホチキスとめすることにしました。

 部屋で見て「なんだ、飲み屋のチラシか」と捨てられたとしても、それは仕方ないです。

 

チラシの構成

「入り難そうな店」と思われないよう、「かっこよさ」「クールさ」よりも「明るさ」「親しみ易さ」を優先しました。

スピード重視で、イシザキがOfficeパワーポイントで作成しています。

履歴書の特技欄に「Microsoft PowerPoint」を書く程、パワーポイントには愛着があります。操作でお悩みの方、ご来店ください。

 

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今回のチラシ

 

いざ、ポスティング

 ・・・は、あっという間に終わりました。

「そそぐ」の周辺はマンションがたくさん建っています。

50戸以上のマンションも多く、800部はすぐに終わってしまいました。

 

黒いサロン(長めの腰エプロン)をつけたままポスティングしました。

住民の方にお会いしても、ぱっと見で「近所の飲食店の人がポスティングしている」と分かるので、怪しまれることもなかったです。(たぶん!)

 

 

こんな反応ありました

ご来店いただき、且つ「チラシが入ってましたよ」と話してくださった方のレポートです。 

 

・男性(数回目)効果:★☆☆

ジョギング終わりに喉を潤しに来てくださる方。

「チラシが入ってましたよ」と教えてくださいました。既に定期的に来てくださるお客様なので、チラシの効果と言う意味では★1にしています。

 

・女性(2回目)効果:★★☆

以前一度来てくださいました。

「近いうちに行こうかなぁ」と思っていたところ、チラシが入っていたので早速来てみましたとのこと。

なんと!嬉しい!かつての上司の座右の銘「啐啄同時(そったくどうじ)」を思い出しました。

※改めて「啐啄同時(そったくどうじ)」意味を調べたらちょっと違いました。かつての上司にも「ちょっと違ってたみたいですよ」と報告したい気持ちです。

 

・男性(初)効果:★★★

お連れ様1名と初のご来店。

「敷居が高そうと思っていたけど、入り易そうなので来てみました」と割引券もしっかり持参くださいました。

 

・女性(初) 効果:★★★

お連れ様1名と初のご来店。

チラシに掲載していた限定のクラフトビール目当てでご来店くださいました。

 

・女性(初)効果:★★★

会社の同僚1名を連れて初のご来店。

食事の後の2軒目のお店探しに難航していたところ、女性がチラシの内容を思い出し「ちょっと歩いたところにバーができたみたいだから、そこに行ってみましょう」と提案してくださったとのこと。

頭の片隅に残れたことで、ご来店の機会をいただきました。

 

・女性(初) 効果:★★★

お連れ様1名と初のご来店。「お店は気になってはいたけど、会員制のお店だと思っていました。チラシ見たらそうじゃなかったから、来てみました」とのこと。

会員制?!そう思われている可能性を考えたこともなかったです。誤解を解くことができてよかったです。

 

 

飲食店、その中でもアルコール提供がメインのお店のチラシの応答率が何%あれば成功なのかわかりませんが、6件10名のご来店につながったのは嬉しい成果です。

 

お客様のお話から、自分たちでは考えていなかった来店阻害理由(敷居が高そうとか、会員制の店との誤解など)も知ることができました。

 

 

本来であれば、すぐにでも再度ポスティングを行いたいところですが、8月上旬現在も新型コロナウイルスの拡大が続いています。

 

「そそぐ」でも換気が行き届きにくい個室の使用を停止して席数も減らしているので、お客様に「どんどん来てください」とアピールする好機とは言えません。

 

心置きなく飲食できる状況になった際に、「どんどん来ちゃってください!」と自信を持ってご案内できるよう、オペレーションを鍛錬しておきます。

 

以上、初めてのポスティングの実録でした。

お読みいただき、ありがとうございました。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp