「そそぐ」のイシザキです。
先日、日本酒とおばんざい料理のお店でのアルバイトについて書きました。
今回は現在のもう1つのアルバイト先、フランチャイズの海鮮丼のお店について。
海鮮丼のお店は今年の夏に開店したばかりで、私はオープニングスタッフでした。
面接の際に「物件が見つかったら辞めることになります」と断りを入れて採用いただきましたが、物件が見つからないため、4カ月目を迎える今も働いております。
面接の時に「短期間で辞める可能性があります」と言うかどうかは悩ましいところです。アルバイト募集に「夏休みの期間だけの方も歓迎」等と書かれていても、実際は「長期で働ける方を採用したいので」と断られることが何度かありました。
「長く働くかもだし、余計なこと言わなくても・・」ともよぎりましたが、会社勤務でアルバイトの採用を担当した時期もあり、その立場からすると「わかっている予定は、なる早で言っておいてほしい」と考えるので(これはマジで思う!)、やっぱり申し出ることにしました。
店長はイシザキと同世代。飲食店の経験があったうえでの開店なので、その点は大きく違いますが、同世代の挑戦を自分に重ねて「この新店が上手くいってほしい」と感情移入してしまいます。
また、1年以上のんびりし、企画・創造といった脳を働かせる仕事をする機会がなかったので、持て余した情熱をここで発揮しています。
バクマンの主人公(高校生編)がジャンプ編集部に原稿を持ち込んだように、いろいろと制作物をお店に持ち込んでいるので、アルバイト仲間に若干引かれているかもしれません。
そのうちの1つが食材の仕込みのマニュアル化。
以前、「無印良品は、仕組みが9割(松井忠三氏著)」を読んで、無印良品の“やることの見える化”や“曖昧な基準の明確化”になるほどーと感心しました。
だいぶ前に読んだので記憶が曖昧ですが、例えば、
- ディスプレイで「服がきれいに見えるよう斜めに置く」と指示するのではなく、「正面から〇度斜めに置く」と明確に記載して統一している。
- トイレ清掃で「ペーパータオルが少なくなっていたら補充する」だと曖昧で個人差が出るので、「ペーパータオルが半分以下であれば、フルに補充する」と基準を明確にする。
・・・等の話がありました。
※繰り返しますが、記憶は曖昧です。実際の本はこちら
無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい 松井 忠三:一般書 | KADOKAWA
この本での気づきを参考に、「アルバイト初日の方も、判断に迷わず仕込みができる」ことを目指して資料化して店内に置いています。
今のところ、一番マニュアルを見ているのは私な気がします。(何グラムかとか全く覚えられないので確認に)マニュアルの出来栄えなのか、マニュアルを見ればわかるという啓蒙が足りていないのか。つくづくマニュアルって「作って終わり」じゃないですね。
さておき。
オープンに向けていろいろ考える中、新規飲食店で働いていることでの気づきや学びが多くあります。
「やってみよう」という攻めの姿勢
開店日から現在まで徐々にお客様が増えています。
新しく増えることも嬉しいですし、リピートしてくださるのも嬉しいです。
「そそぐ」もこうやってお客様が増えるといいなぁと思います。
おいしい海鮮丼がリーズナブルに食べられる(フランチャイズの規定により、原価率50%超え!)と言う柱があってこそですが、店長がいろいろと販促のトライアルをなさっているのも大きいと思います。手分けしてポスティングしたり、地域のイベントに協賛したり。同時並行して実施して施策の効果検証が甘くなるのはご愛敬ですが、それでも「今回は反応ありましたね」「来年はこうした方がいいですね」等の知見は高速に積みあがってきています。
「そそぐ」のような個人店は、機動力の高さが大きな利点でもあるので、こうした攻めの姿勢はマネしたいと思っています。
新規開店の先輩の実用アドバイス
店長は私が飲食店を開業することをご存知なので、自分が大変だったことや、漏れていた手続き、最近知った得な情報等をちょこちょこ教えてくださいます。
最近の店長の名アドバイスは「イシザキさん、従業員だと月に1回給料日じゃないですか。お店の経営者は毎日が給料日です。でも毎日が支払期限日です」です。なるほど、確かに。心に刻んでおきます。
また、かなり踏み込んだ質問にも笑顔で答えてくれます。
「店長、会計ソフト何使ってますか?」
「店長、税理士さんお願いしてますか?月いくらいですか?」
「店長、保険は何に入りましたか?」
「店長、ここの店の坪単価いくらですか?」
「店長、光熱費いくらかかってますか?」
「店長、融資受けましたか?」等々。
税理士さんとの打ち合わせに同席させてもらったり、仕入れ業者さんに鮭の仕入れ値を確認してもらったり・・と実用的な経験も協力いただいています。
あまり図々しく聞き過ぎないように自制しないと。
改めて「飲食店をやりたい」と実感
お客様に「おいしかったです」「また来ます」と言っていただけるのは、とても嬉しいことだなと改めて感じます。中には「お店がなくなると困るから」とお店のチラシを20枚くらい持ち帰って友達に配ってくださったコアなファンも出てきました。
もちろん、飲食店の経営は厳しいと承知はしておりますが、「来てよかったな」と思っていただけるお店にしたい!とアルバイトする中で改めて感じています。
そそぐHP: http://sosogu.jp