「そそぐ」のサイトウです。
僕のブログは久しぶりになってしまい、申し訳ありません。
ブログを書くのは滞っていましたが、お店の準備は進めています。
「そそぐ」の場所が決まり、内装のイメージが固まってきて、「こんなドリンクを提供したい」というアイデアもより具体的になってきました。
置きたいお酒の種類と銘柄をリストしていますが、これは楽しい作業です。
僕が大好きなスコットランドのアイラ島のウイスキーについて考える時は、特にウキウキします。
アイラウイスキー
アイラウイスキーの特徴は、独特のクセの強さです。
アイラウイスキーの代表格でもあるラフロイグには、「愛せよ、さもなくば憎めよ」という超かっこいいキャッチコピーがついていましたが、その宣伝文句通り個性的な香り・味わいは好みが分かれます。
アイラウイスキーの独特の香りの表現は難しいですが、村上春樹氏は「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」で、この香りを「磯くさい、潮っぽい」と表現しています。まさにそんな感じです。
僕はハルキストじゃない(村上なら龍派)ですが、この本はとっても面白いです。
水で割るなら
千鳥のノブ位「クセが強い」と言っていますが、敬遠なさらないでください。
「そそぐ」では飲みやすい銘柄も置いておきたいと思っています。
また、ストレートを好む方も多いですが、水割りやソーダ割でも十分にアイラウイスキーの風味を楽しむことができます。
割るのは王道に反すると思う方もいるかも知れませんが、現地でも愛されている飲み方です。水が香りをたたせるとも言われており、2、3滴を加水して飲むこともポピュラーです。
ウイスキーに加水する時は、仕込み水と同じ水を使いのが一番おいしいと言われています。アイラ島のバーでウイスキーに、仕込み水を加水して・・・夢です。
ですが、仕込み水を入手するのは難しいので、硬度(カルシウムとマグネシウムの含有量)を仕込み水と揃えるのがおすすめです。
日本は軟水、欧米は硬水が主流なので、日本のウイスキーは軟水仕込み、欧米は硬水仕込みの傾向にあります。(スコッチは軟水仕込みもある)
「そそぐ」では、お水の種類による味の違いを試す機会を作りたいなと思っています。
その際、マニアックな探求心は不要ですので、気軽に試してくださいね。
アイラ島の水の想い出
アイラ島の水と言えば、想い出深いエピソードがあります。
僕がベルギービールのお店で働いていた時、ベルギービールが大好きな女性のお客様がいらっしゃいました。その方とウイスキーの話をしていたところ、僕以上のウイスキー愛好家になり、アイラ島にウイスキーを巡る旅に出かけるまでになりました。
「地元のウイスキーを、地元の水で割って飲むのが一番贅沢なんですよ。羨ましいです!」と送り出したところ、帰国後にお土産をもって来店くださいました。
お土産の中には、液体が入った小瓶もあります。「サイトウさん、アイラ島の川の水を汲んできました!是非アイラウイスキーに入れて飲んでください!」とのこと。
ボトルを見ると・・濁った水にいろいろ浮いてます。
これ大丈夫かなぁと思いつつ、でもお客様の「地元の水を飲ませてあげたい」という気持ちはとっても嬉しくて、アイラウイスキーに入れて飲んでみました。
・・・・臭かったです。でも、今でも思い出すとほっこりする思い出です。
あの水、いろんな微生物がいただろうなぁ。
今だったら空港の保安検査場で没収されるでしょうね。
僕が好きなアイラウイスキーの話で力が入ってしまいましたが、「そそぐ」では気軽に試してもらえれば嬉しいです。「愛せよ、さもなくば憎めよ」ではなく、「愛せるかどうか、ちょっとトライ」で。
そそぐHP: http://sosogu.jp