そそぐのイシザキです。
前回の更新から、また間が空いてしまいました。
今日はそそぐのメニューについて。
メニューと言っても内容ではなく、メニューブックです。
メニューブックの検討を始めたのは、2019年12月頃。
ようやくお店の物件の目処がたち、内装のデザインに着手し始め、いろいろな事務手続きの準備をしている頃です。
メニューブックに対しては、サイトウから要望が3つありました。
・革素材がいい
・アルバム台紙に貼る方法にしたい
・小さ過ぎず、大き過ぎず、B5サイズ位
ふむふむ、なるほど。
足りなくなっても困るし、後半の台紙が空白のままなのも見栄えが悪いので、手軽にアルバム台紙の枚数が簡単に増減できるタイプが便利そう。
上記の要件を満たすものを探し始めましたが、どこにも売っていません。
強いて言えば、リフィールが取り替えられるシステム手帳のカバーがイメージに近いのですが、革だとかなり高額になるのと、ちょうどいいサイズ感のアルバム台紙リフィルが探せなく断念しました。
「革」という素材のこだわりを捨てれば、DELFONICS(デルフォニクス)のリング式アルバムが使い勝手良さそうなんだけどなぁ・・・と思ったところで、その当時住んでいた福岡市中央区港2丁目(個人情報大公開)にある革製品アトリエJaplish(ジャプリッシュ)の存在を思い出し、訪ねてみることにしました。
DELFONICSのアルバム台紙の実物を携え「なるべく価格を抑えて、革素材のメニューブックを作りたい」と率直に相談したところ、ご提案をいただき仕様が決まりました。
- システムバインダー金具を内側に取り付けるのではなく、表紙にもリングを通す形式にする。
- 手でめくる部分(表1、表4の小口)は反ってくるかも知れないので補強しておく。
- バック等を作った端切れ部分を利用して価格を抑える。
特に最後の「端切れ部分を使う」というご提案は大変助かりました。
結果論ですが、素材が異なることでバラエティ豊かで楽しいし、メニューの入れ替えをする時に「あれ?どのメニューは入れ替え済だったっけ?」と困らなくていい実用的なメリットもありました。メニューブック、ライフハックです。
リクエストで表紙の右下にタグを取り付けていただきました。
これがあることで、「どっちが表紙だっけ」「上下どっちだっけ?」と中を開いて確認する手間なくお客様にメニューブックをお渡しできます。メニューブック、ライフハック、その2です。
このメニューブックを使い始めて2年と4か月。
新型コロナの影響でアルコールのご提供ができない2021年の数か月間は、お客様に手渡しする機会なくお店でじっと待機していましたが、ここしばらくはフル稼働です。
革素材の馴染みが良くなってきた気がします。
「そそぐ」が初めての開業である私にとって、開店準備はわからないことだらけ。
このメニューブックの検討をしている開業4か月前頃は、分からないながらも決断すべきことや、勉強すべきことが多々ありました。
大海原に放り出され、「本当にお店が開店できるのか」と自信を失いそうな時に、メニューブックと言うお店の小さなパーツの1つにこだわって準備を進めたのは、現実逃避を兼ねていたのかも知れません。
しかしながら、God is in the details.(神は細部に宿る)。
「このコンセプトを実現したい」「こんな雰囲気のお店にしたい」と希望に燃えて選定したモノが身近にあると、日々の営業の中でいつの間にか脱線しそうになる当初のコンセプトを思い起こさせてくれます。
「God is in the details.」を言い訳に、現実逃避兼ねて没頭したアイテムは他にもありますので、また紹介してまいります。
経緯はどうであれ、自慢のメニューブック。
ぜひ一度手に取ってお好きなお飲み物を選んでください。
心を込めてそそぎます。
http;//sosogu.jp
メニューブックを制作くださった、ジャプリッシュさんはこちらです。