そそぐのサイトウです。
今日はスペイン生まれのシェリー酒「TIO PEPE(ティオ・ペペ)」について。
※シェリーは、スペイン・アンダルシア地方のヘレス周辺で造られるワインの一種。醸造過程でアルコールを添加するので、酒精強化ワインです。生産地の他、ブドウの品種もパロミノ、モスカテル、ペドロ・ヒメネスと限定されています。
- ティオ・ペペ
ティオ・ペペとはスペイン語で「ペペ叔父さん」という意味で、ゴンザレス・ビアス社の創業者マヌエル・マリア・ゴンザレスの叔父であるドン・ホセ・アンヘル・デ・ラ・ペニャ氏(以下、ドン・ホセ叔父さん)を指すそうです。
ドン・ホセ叔父さんは効きシェリー酒の名手であり、甥が経営するゴンザレス社のワインの中から特に高品質なドライ・シェリーの樽を厳選する重要な役割を担っていました。
数ある樽の中から、ドン・ホセ叔父さんが気に入りそうな候補の樽に、予め「ティオ・ペペ(ホセ叔父さん)用」と書いていたことから、厳選されたドライ・シェリーを社内の通称で「ティオ・ペペ」と呼ぶようになり、ついにはその名前で販売されるようになったとか。面白いエピソードです。
- どんな味?
シェリーは甘口から辛口まで幅広く、「シェリーってこんな味」という定義は難しいのですが、ティオ・ペペは辛口なドライ・シェリーの代表格。
フルーティーな甘さはなく、ズバンと辛口なので、アルコール初心者には少々ハードルが高いかもしれません。
イシザキは大学生の頃におずおずと入ったバーで、「加賀まりこが愛飲している」という理由だけで友達が頼んだティオ・ペペを一口飲ませてもらい、その大人な味わいに「我々は加賀まりこの味覚には、まだ程遠い」と悟ったそうです。
- ティオ・ペペ=工藤俊作
僕にとってティオ・ペペは「探偵物語」の松田優作扮する探偵・工藤が好きなお酒。
探偵物語は1979年に放映されたドラマで、私立探偵・工藤俊作が様々な人と関わりながら事件を捜査していく様子が軽妙なテンポで描かれています。
登場時人物全員が個性豊かですが、主人公の工藤は飛びぬけてスタイリッシュ且つ破天荒で、それがカッコよくてたまりませんでした。
愛車(バイク)はベスパ(Vespa P150X)、たばこはキャメル、酒はティオ・ペペ。
昭和50年代にこの設定、おしゃれ過ぎます。
※写真は探偵物語の飲食シーンを集めたYouTube動画からお借りしています。
大人になった今見ても、やっぱりカッコいい!
辛口ですが、キリッと冷やして飲むと、すっきりした風味がおいしいですよ。
冷蔵庫でキンキンに冷やしてお待ちしております。
工藤俊作に想いを馳せながら、心を込めてそそぎます。
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