そそぐ This Bar is SO SO GOOD.

福岡市に開店準備中のBAR。世界の「カンパイ」のかたちをキュレーション。お客さまとの対話でその人にぴったりの “ 飲み方 ”を提案する、新しいBARです。フードもご期待ください。

「そそぐ」の店舗内装

「そそぐ」のイシザキです。

FacebookInstagramでは写真をアップしておりますが、内装工事が進んでおります。

 https://www.instagram.com/sosogu_fukuoka

 

これが一般的な進め方かは分かりませんが、レイアウトを決めて、店内をデザインし、それに沿って内装工事を行っています。

 

  • レイアウト

物件探しを続けること約10か月で福岡市・薬院の物件に決まりましたが、いくつか候補に出あいました。

ケルトン(中が空っぽ)の物件もあれば、居抜き(前のお店の造作をそのまま引き継ぐ)の物件もあります。

 

店舗の広さや造り、居抜きの場合は既にあるレイアウトに制約を受けますが、「カウンターをメインにしたい」という点は譲れない希望でした。

「そそぐ」はお客様との対話を通して、いろいろな飲み方をご提案するお店を目指しているので、サイトウ、イシザキがお客様の話を伺いやすいことが大切です。(話したくない気分のお客様に会話を無理強いしたり、大喜利のお題を出したり、モノボケを振ったりしないので、その点は安心してください!)

 

物件を内見するごとに「ここの物件だったら、こんなレイアウトになるかなぁ」と検討しましたが、L字になっているとか、お手洗いが中心にある(お手洗いが土足スペースと座敷との仕切りを兼ねていた)等、なかなかカウンターが配置しにくい物件もありました。

レイアウトを考えるのがクセになって、お店でご飯を食べながら「ここの店だったら、カウンターの向きはこっちで・・」と考えていましたが、お店の方に知れたら「縁起でもない」と塩を撒かれたかもしれません。水戸泉の勢いで。

 

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物件の検討中に描いたレイアウト案

 

決まった物件は黄金比の長方形に近く、カウンターを「コ」の字でとることができました。

また、狭くはありますが個室も1つできます。狭さゆえ「おこもり感(大殿籠もり感じゃないです)」がある面白いスペースになりそうなので期待してください。

 

 

  • デザイン

内装は「こんな感じにしたい」というのを具体化するのにやや難儀しました。

2人とも「カジュアルだけど、洗練された空間にしたい」「木の質感を生かした落ち着ける雰囲気にしたい」等ベースでは一致していましたが、雑誌や写真(主にInstagramPinterestで見てました。なんとも便利な時代です。SNSの発展に感謝です)を元に自分のイメージに近しいものを選ぶと、イシザキは「それって重厚過ぎない?」と思い、サイトウは「それだとカジュアル過ぎない?」と思う微妙な隔たりがありました。

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Pinterestで内装の参考のため保存していた写真

 

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お店とは関係ないけどクスッとなった写真の置き場。世の中には面白いことを考え付く人がいるものですね。感心します。

 

デザインは沖縄にあるIndigoさんにお願いをしています。

Indigoさんは沖縄県読谷村にあるオーダーメイド家具のお店です。住まいだけでなく、店舗の内装や什器の製作をなさっています。Indigoさんが内装をなさった沖縄の店舗を幾つか訪問したのですが、どこのお店も木の質感や程よいリラックス感が心地よく、「そそぐ」もご相談をしました。

 

「お客様にこう感じてもらえるお店にしたい」「こんな雰囲気にしたい」という希望をざざざざっとお伝えし、床や壁や天井、照明に至るデザイン(色遣いや素材の選定まで)を提案いただきました。

私は最初にあがってきたデザイン画を見て「え、こんな素敵な店になっちゃうの」と驚き、「私がこんな空間の中で営業していいのか」謎のプレッシャーを感じました。

サイトウとイシザキ2人ともの理想に沿ったというか、それ以上の空間です。

2人ともソワソワしてしまいましたが、空間負けしないサービスができるよう精進してまいります。

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謎のプレッシャーを感じたデザイン

「そそぐ」の店内には、Indigoさん製作のカウンタースツールなども沖縄からやって来ます。ぜひ腰掛けに来てくださいね。

 

  • 内装工事

進行中です!!

店舗の内装工事は、縁あって株式会社プランニングTakumiさんに依頼をさせていただきました。

 

イシザキにとって初めてのことで勝手がわからず、TO DOリストが遂行できないと言うより、そもそものリストが抜けだらけですが、猛烈な段取り力でリードしていただいています。

内装工事の工程についての理解が浅い(と言うか、ほとんどない)私に対し、根気強く、そして「ここまでに決めないと、次の工程に影響があります」と切迫感をもってコミュニケーションくださるので、大変ありがたいです。

会社勤めの時にも、そうやって仲間に助けられた経験が多々あるので「こういう人に助けられて、私の人生が成り立ってきたんだなぁ」と思っています。

 

末っ子感がだだ漏れの締めになりましたが、今後も内装が出来上がる様子をFacebookInstagramで更新していきます。よかったら見守ってください!

  

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲み方の話(9)アイラウイスキーを水割りで

「そそぐ」のサイトウです。

僕のブログは久しぶりになってしまい、申し訳ありません。

 

ブログを書くのは滞っていましたが、お店の準備は進めています。

「そそぐ」の場所が決まり、内装のイメージが固まってきて、「こんなドリンクを提供したい」というアイデアもより具体的になってきました。

 

置きたいお酒の種類と銘柄をリストしていますが、これは楽しい作業です。

僕が大好きなアイラ島アイルランド)のウイスキーについて考える時は、特にウキウキします。

 

アイラウイスキー

アイラウイスキーの特徴は、独特のクセの強さです。

アイラウイスキーの代表格でもあるラフロイグには、「愛せよ、さもなくば憎めよ」という超かっこいいキャッチコピーがついていましたが、その宣伝文句通り個性的な香り・味わいは好みが分かれます。

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現地版「愛せよ、さもなくば憎めよ」もかっこいい

アイラウイスキーの独特の香りの表現は難しいですが、村上春樹氏は「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」で、この香りを「磯くさい、潮っぽい」と表現しています。まさにそんな感じです。

僕はハルキストじゃない(村上なら龍派)ですが、この本はとっても面白いです。

 

水で割るなら

 

千鳥のノブ位「クセが強い」と言っていますが、敬遠なさらないでください。

「そそぐ」では飲みやすい銘柄も置いておきたいと思っています。

また、ストレートを好む方も多いですが、水割りやソーダ割でも十分にアイラウイスキーの風味を楽しむことができます。

割るのは王道に反すると思う方もいるかも知れませんが、現地でも愛されている飲み方です。水が香りをたたせるとも言われており、2、3滴を加水して飲むこともポピュラーです。

 

ウイスキーに加水する時は、仕込み水と同じ水を使いのが一番おいしいと言われています。アイラ島のバーでウイスキーに、仕込み水を加水して・・・夢です。

ですが、仕込み水を入手するのは難しいので、硬度(カルシウムとマグネシウムの含有量)を仕込み水と揃えるのがおすすめです。

日本は軟水、欧米は硬水が主流なので、日本のウイスキーは軟水仕込み、欧米は硬水仕込みの傾向にあります。(スコッチは軟水仕込みもある)

 

「そそぐ」では、お水の種類による味の違いを試す機会を作りたいなと思っています。

その際、マニアックな探求心は不要ですので、気軽に試してくださいね。

 

 

 アイラ島の水の想い出

 

アイラ島の水と言えば、想い出深いエピソードがあります。

僕がベルギービールのお店で働いていた時、ベルギービールが大好きな女性のお客様がいらっしゃいました。その方とウイスキーの話をしていたところ、僕以上のウイスキー愛好家になり、アイルランドウイスキーを巡る旅に出かけるまでになりました。

「地元のウイスキーを、地元の水で割って飲むのが一番贅沢なんですよ。羨ましいです!」と送り出したところ、帰国後にお土産をもって来店くださいました。

お土産の中には、液体が入った小瓶もあります。「サイトウさん、アイラ島の川の水を汲んできました!是非アイラウイスキーに入れて飲んでください!」とのこと。

ボトルを見ると・・濁った水にいろいろ浮いてます。

これ大丈夫かなぁと思いつつ、でもお客様の「地元の水を飲ませてあげたい」という気持ちはとっても嬉しくて、アイラウイスキーに入れて飲んでみました。

・・・・臭かったです。でも、今でも思い出すとほっこりする思い出です。

 あの水、いろんな微生物がいただろうなぁ。

今だったら空港の保安検査場で没収されるでしょうね。

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きっとウヨウヨ見えたはず・・・

 

 

僕が好きなアイラウイスキーの話で力が入ってしまいましたが、「そそぐ」では気軽に試してもらえれば嬉しいです。「愛せよ、さもなくば憎めよ」ではなく、「愛せるかどうか、ちょっとトライ」で。

 

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未来食堂でのまかない体験:後編

「そそぐ」のイシザキです。

 

前回に続き、今回は2回目の「未来食堂」での「まかない」体験について。

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1回目は「自分はこんな仕事を志すんだ」というマインド面の気づきがメインでしたが、その後の1年で、お店のコンセプトを考えたり、メニューを開発したり、物件を探したり、内装を検討したり、飲食店で経験を積んだり。これらを経てのまかないだったので、違った気づきがありました。

 

ちょうど物件が決まったこともありますし、イシザキの2019年を振り返ると

 

2019年のイシザキの学び2つ

 

(1)店舗物件についての学び

何度も転居しているので部屋の物件探しは慣れていますが、店舗物件は初めてです。

最初はチェックする観点や用語も分かりませんでした。

 

   不動産屋さん「グリストはここですね」

   サイトウ「あ、はい、大丈夫そうですね」

   イシザキ「・・・ぐりすと?」

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「ぐりすと」を聞いた時、イシザキの頭に浮かんだもの ※福音書店HP(https://www.fukuinkan.co.jp/ninkimono/)より

 

   不動産屋さん「この物件は、動力がきてますね」

   サイトウ「お、そうですか」

   イシザキ「・・・動力?」

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「動力」と聞いた時、イシザキの頭に浮かんだもの

 

「世の中には知らないことが、まだまだたくさんあるな」という体験を重ねて、ようやく「そそぐ」を開店できる物件に辿りつきました。

 

気になる方のため、「グリスト」と「動力」の正しい内容を書いておきます。

  「グリスト」は「グリストラップ」の略です。Grease(油)に対するTrap(罠)と言う名の通り、下水道に直接食用油や食物の脂肪、残飯や下処理の際の野菜くずなどが流出することを防ぐ装置で、業務用厨房には設置が義務付けられています。

 

一般的な電気が「電力」であるのに対し、「動力」は工場や店舗などで使用される電気で、「三相」と呼ばれることもあります。大きな電気の使用を前提としているため、基本料金は高いものの、電力よりも単価は安くなります。

 

(2)飲食店での経験

学生時代のアルバイト経験はありますが、随分久しぶりに飲食店で働きました。

食材を切り続けたり、ひたすら食器を洗ったり。

1回目のまかないで、店主の小林せかいさんが黙々と作業する姿を見て「私もあれをやるんだ」と胸に思いましたが、いざ飲食店で働くとマインドとは別軸で「これとこれを時間までに終わらせる!」と黙々とやれてしまう(やらざるを得ない)ものですね。

この辺は性格との相性があるかもなので、悪くなさそうで良かったです。

 

 

2回目のまかない

ようやく、未来食堂のまかないの話に入ります。

「昨年まかないをしたものですが、もう一度お願いします」とメールで連絡を取り、未来食堂に伺いました。

 

今回は、開店前の清掃と昼食時の食器洗浄機をやらせていただきます。

いろいろな物件を内見し、店内レイアウトを検討した上で未来食堂に伺うと、前回は然程目に留めなかった厨房機器の種類や配置、客席のスペースなどが気になります。

小林せかいさんは、イシザキが飲食店開店を目指しているとご存知なので「気になるところは測って、写真も好きなだけ撮っていいから」とメジャーと筆記用具を貸してくださいました。(ありがたい!)

 

レンジを下に置く場合、かがんで出し入れの作業をするので70㎝は必要かなぁと家でシミュレーションしながら考えていたのですが、未来食堂で測ったら55㎝。動作してみたら私の体格なら十分いけます。あちこちのサイズを測ってメモしてきました。

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その時のメモ

 

 

食器洗浄機から洗い終えた食器を片付ける際、ちょこちょこと動いていたら、ベテランのまかないさんから「動かなくても手が届くように設計されていますよ」と教えてもらいました。やってみると足場はそのままでも、手を伸ばせば片付けられます。

また、複数あるもの(シルバーのトレーバット等)は役割に合った置き場所が明確になるように、カラーテープが貼ってあるなど工夫もあります。(これは本にも書いてあったので、「おお、これが例の赤のトレーバットか」と思った)

 

細かいところは、お店を運営する中でPDSを回していくことになると思いますが、後々簡単に変更できないレイアウトは、こうして実際の店内を見せて(しかも測らせて)もらえて大変参考になりました。

 

まかない後、定食は食べずに「ただめし券※」として入口に貼りました。

※50分の仕事でもらえるまかないの権利を、「ただめし券」として他の人に譲るシステム

「福岡からもお客様いらっしゃるから、お店アピールしたら」と言っていただき、名刺も一緒に貼らせていただきました。(ありがたい!)

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ただめし券を貼るスペース

 

1回目、2回目ともに短い時間ではありましたが、「飲食店オープンを目指して頑張ろう」と気持ちをセットした未来食堂に再度伺い、以前よりも飲食店の知見が増えた自分を認識し(自分への評価がやさしめでスミマセン)、今後も目の前のことを1つ1つやり続けて行こうと思いました。

・・・西川きよし師匠みたいな締め括りですね。

 

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未来食堂でのまかない体験:前編

「そそぐ」のイシザキです。

 

これまで、飲食店でのアルバイトで学んだことを書きましたが、今回は「未来食堂」での2回の「まかない体験」について書かせていただきます。

 

「未来食堂」は東京・神保町にある飲食店です。

オーナーの小林せかいさんが、会社勤めの中で得たノウハウを飲食店運営に生かした効率性や、50分お手伝いすると1食もらえる「まかない」、おかずにお客様のご希望に沿った一品を提供する「あつらえ」等ユニークな制度が数多くのメディアで取りあげられているので、見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

未来食堂 - あなたのふつうをあつらえます


小林せかいさんは、本も執筆なさっています。

会社を辞め、飲食店開業を目指すと決めたばかりの時に、知人から小林せかいさんの本を薦められました。

「たくさんの人が飲食店を開業しているけど、開業のプロセスをここまで整理して書き記して開示している人はいないので、参考になります。これから始める人には有難い本ですよ」とのこと。

「あ!イシザキさんが小林せかいさんがやり遂げたことを1人でやらなくて大丈夫ですから、心配しないでください」との付け加えもありました。

 

その時に読んだのは、「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」というタイトルで、これは開店までのブログをまとめた「未来食堂ができるまで」に続く2冊目の本です。

読んでから時間が経っているので今回は感想を書けませんが、「未来食堂」のサービスの1つひとつが、理念と合っているか、経営視点でどうかが検討された上で実現に至っていることを感じました。


これを開店準備期間だけでなく、開店後、日々お店を運営しながらやっているのだと思うと・・・きっと物事を体系化するのが得意で、料理をしながらも頭のCPUがカリカリ・・と稼働し続けているんだろうなぁ~と本を閉じて遠い眼をしました。

 

知人が「あ!イシザキさんが一人でやらなくて大丈夫ですからね」って補足してくれた意図がよくわかりました。ここまで突き詰めなければならないのか・・と更に遠い眼(モロッコ辺りを見つめるような)をしたことでしょう。

 

1回目のまかない体験(2018年10月)

まかないを体験したいと思い、東京へ行った際に未来食堂でランチを食べ、会計の際に店主の小林せかいさんに「まかない希望です」と伝えました。翌々日の朝に、まかないができることにないました。

※「まかない」とは http://miraishokudo.com/makanai/info.html

 

まかない希望者向けのガイドがあるので、事前に読み込みます。

心得の他、まかないの流れや正しい手洗いの方法、ルールが記載してあります。エプロンについて「エプロンは蝶結びせず、固結びにすること。蝶結びにしている時点でこのガイドを読んでないと判断し、怒ります。」と赤文字で記載があるので、ビビってYouTubeを見ながら練習して臨みました。(YouTubeって本当に便利ですね)

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エプロン結びを闇練

 

まかない体験当日は「おはようございます」と伺ってから、身支度します。エプロンの結びは万全。

のっけから、バシバシ指示を受けます。「今日はい天気ですね」「そうですね」等の社交辞令やラポールの形成はほぼありませんが、これもガイド通りです。

※長くまかないをやっている人は、私よりは大きめの指示(例えば「店の入り口に掃除機かけて」ではなく「開店前の清掃して」)のようです。私への指示は初心者用。

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分かりやすいガイドを有言実行

 

 

3時間程の短い時間ではありましが、1回目のまかない体験を通して特に感じたこと2つ。

 

・仕込みや片付けを毎日毎日やり続ける仕事である

当たり前なんですが。

人気の著書があり、アワードの受賞をしている小林せかいさんが、黙々と大量の玉ねぎを切り続けたり、次々と食器を片付けていく様子を見て、これを毎日やり続けることがベースになる仕事なんだと再認識しました。

当たり前なんですが。

 

・判断、改良の連続であること

お店の運営にあたり、いろいろな検討を経て判断していることは本で読んでました。

私が伺った日は、ちらし寿司を初めてメニューとした日でした。お客様ご自身に白米とすし酢を合わせて、その上に具材を乗せて召し上がっていただきます。お客様にどう案内するのが伝わり易いのか、2時間弱の間でもいろいろなトライアル(隣の人にも聞こえるよ大きめの声で案内したり、デモを見せたり)を経てサービスが磨かれて行きました。

小さな点も「こうやった方がより良くなるのでは」という判断・改良がなされ、お店のサービスはその積み重ねなんだなと思いました。

  

実務的な学びもありましたが、マインド面が心に残っています。

まだ働く自分の姿が漠然としか見えていなかった時期のまかない体験は、「自分は、こういうことやり続ける仕事を志すんだ」という心得をする機会になりました。

 

「そそぐ」を具体的に考えてから臨んだ2回目のまかない体験では、また違う気付きを得たのですが、長くなったので次回に続きます。

 

余談ですが

福岡に戻ってきて、まかない体験のお礼のメールをお送りしました。

「実は飲食店開業を目指していて、今回こんな点が勉強になりました」という内容を書いて送信したところ、数分後に「では次回は調理もやった方がいいですね!」と返信が来て驚きました。

仕事が早い人って、いろんなことの行動が早いですね。小林せかいさん、実は2人いるんじゃないかしらと思う程でした。

 

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新規飲食店でのアルバイトで感じたこと

「そそぐ」のイシザキです。

 

先日、日本酒とおばんざい料理のお店でのアルバイトについて書きました。

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今回は現在のもう1つのアルバイト先、フランチャイズの海鮮丼のお店について。

 

海鮮丼のお店は今年の夏に開店したばかりで、私はオープニングスタッフでした。

面接の際に「物件が見つかったら辞めることになります」と断りを入れて採用いただきましたが、物件が見つからないため、4カ月目を迎える今も働いております。

 

面接の時に「短期間で辞める可能性があります」と言うかどうかは悩ましいところです。アルバイト募集に「夏休みの期間だけの方も歓迎」等と書かれていても、実際は「長期で働ける方を採用したいので」と断られることが何度かありました。

「長く働くかもだし、余計なこと言わなくても・・」ともよぎりましたが、会社勤務でアルバイトの採用を担当した時期もあり、その立場からすると「わかっている予定は、なる早で言っておいてほしい」と考えるので(これはマジで思う!)、やっぱり申し出ることにしました。

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おいしいよ

店長はイシザキと同世代。飲食店の経験があったうえでの開店なので、その点は大きく違いますが、同世代の挑戦を自分に重ねて「この新店が上手くいってほしい」と感情移入してしまいます。

また、1年以上のんびりし、企画・創造といった脳を働かせる仕事をする機会がなかったので、持て余した情熱をここで発揮しています。

バクマンの主人公(高校生編)がジャンプ編集部に原稿を持ち込んだように、いろいろと制作物をお店に持ち込んでいるので、アルバイト仲間に若干引かれているかもしれません。

 

そのうちの1つが食材の仕込みのマニュアル化。

以前、「無印良品は、仕組みが9割(松井忠三氏著)」を読んで、無印良品の“やることの見える化”や“曖昧な基準の明確化”になるほどーと感心しました。

だいぶ前に読んだので記憶が曖昧ですが、例えば、

  • ディスプレイで「服がきれいに見えるよう斜めに置く」と指示するのではなく、「正面から〇度斜めに置く」と明確に記載して統一している。
  • トイレ清掃で「ペーパータオルが少なくなっていたら補充する」だと曖昧で個人差が出るので、「ペーパータオルが半分以下であれば、フルに補充する」と基準を明確にする。

・・・等の話がありました。

※繰り返しますが、記憶は曖昧です。実際の本はこちら

無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい 松井 忠三:一般書 | KADOKAWA

 

この本での気づきを参考に、「アルバイト初日の方も、判断に迷わず仕込みができる」ことを目指して資料化して店内に置いています。

今のところ、一番マニュアルを見ているのは私な気がします。(何グラムかとか全く覚えられないので確認に)マニュアルの出来栄えなのか、マニュアルを見ればわかるという啓蒙が足りていないのか。つくづくマニュアルって「作って終わり」じゃないですね。

 

さておき。

オープンに向けていろいろ考える中、新規飲食店で働いていることでの気づきや学びが多くあります。

 

「やってみよう」という攻めの姿勢

開店日から現在まで徐々にお客様が増えています。

新しく増えることも嬉しいですし、リピートしてくださるのも嬉しいです。

「そそぐ」もこうやってお客様が増えるといいなぁと思います。

おいしい海鮮丼がリーズナブルに食べられる(フランチャイズの規定により、原価率50%超え!)と言う柱があってこそですが、店長がいろいろと販促のトライアルをなさっているのも大きいと思います。手分けしてポスティングしたり、地域のイベントに協賛したり。同時並行して実施して施策の効果検証が甘くなるのはご愛敬ですが、それでも「今回は反応ありましたね」「来年はこうした方がいいですね」等の知見は高速に積みあがってきています。

「そそぐ」のような個人店は、機動力の高さが大きな利点でもあるので、こうした攻めの姿勢はマネしたいと思っています。

 

新規開店の先輩の実用アドバイス

店長は私が飲食店を開業することをご存知なので、自分が大変だったことや、漏れていた手続き、最近知った得な情報等をちょこちょこ教えてくださいます。

 最近の店長の名アドバイスは「イシザキさん、従業員だと月に1回給料日じゃないですか。お店の経営者は毎日が給料日です。でも毎日が支払期限日です」です。なるほど、確かに。心に刻んでおきます。

 

また、かなり踏み込んだ質問にも笑顔で答えてくれます。

 「店長、会計ソフト何使ってますか?」

「店長、税理士さんお願いしてますか?月いくらいですか?」

「店長、保険は何に入りましたか?」

「店長、ここの店の坪単価いくらですか?」

「店長、光熱費いくらかかってますか?」

「店長、融資受けましたか?」等々。

 

税理士さんとの打ち合わせに同席させてもらったり、仕入れ業者さんに鮭の仕入れ値を確認してもらったり・・と実用的な経験も協力いただいています。

あまり図々しく聞き過ぎないように自制しないと。

 

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4KGの米を1日数回炊いてすし酢と混ぜています。特大の寿司桶と、宮島のお土産売り場で見たような特大のしゃもじを使って。

 

改めて「飲食店をやりたい」と実感

お客様に「おいしかったです」「また来ます」と言っていただけるのは、とても嬉しいことだなと改めて感じます。中には「お店がなくなると困るから」とお店のチラシを20枚くらい持ち帰って友達に配ってくださったコアなファンも出てきました。

もちろん、飲食店の経営は厳しいと承知はしておりますが、「来てよかったな」と思っていただけるお店にしたい!とアルバイトする中で改めて感じています。

 

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飲食店の先輩 女将からのアドバイス

「そそぐ」のイシザキです。

 

会社を辞めて1年半近くなりました。

その間、ちょこちょことですが、働いています。

 

確定申告会場で短期のアルバイトをした時の話を以前書きましたが、それ以外に、日本酒とおばんざい料理のお店、海鮮丼のお店(フランチャイズ)で働かせてもらっています。

 

おばんざい料理のお店の店主(女将)は、会社勤めを経験したのちに開店なさっています。女将が、イシザキの姉の大学の先輩にあたるのが縁で、勉強をさせていただけることになりました。

「会社勤めの経験しかないけど、飲食店を開きたい」と話すと「憧れだけで無茶するのは・・」という微妙な空気になることもありますが、女将はご自身の経験もあり、当初より受け止めて率直なアドバイスをくださいました。

 

今回は、その中からいくつか書きたいと思います。

 

100人来てくれる人がいるか

「1度でもお店に来てくれる人を紙に書き出してみて、100人いるかどうか」

これは女将自身が開業を目指した際に、東京で飲食店を営む店主(この方も女性)からもらったアドバイスだそうです。

「100人いなかったら開店は時期尚早で、人とのつながりを広げるのが優先だし、100人書き出せたら自信になる」とのこと。ここから2回目、3回目・・と来店くださるかはお店の頑張り次第だと思いますが、まずは裾野が100人と言うのは分かり易い指標です。

このアドバイスを伺ったのは今年の2月頃。早速サイトウと書き出したところ、2人分を合わせると100人にはなるのですが、東京にいた期間が長く福岡の知り合いは多くありません。東京の知人は地理的に再来店のハードルが高いでしょうから、福岡のみなさんに知っていただく必要があります。

それまで、全く目途が立っていないお店の話をするのは恥ずかしかったのですが、意を決して会う人に「お店をやりたいと思っています」と開示するようになりました。

 

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100人と言えば

このブログをご覧のみなさま!

みなさまの名前もきっと100人にリストしてますよ!来てね!

 

 

追い風が来るまで焦らない

物件探しが二進も三進(ニッチモサッチモってこんな漢字なの初めて知りました。ちなみに、そろばん用語だそうです)行かない時期、自分で決めていた物件の条件(エリア、予算)から外れた物件も検討に入れるようになりました。

私は「理想ばかりに縛られない方がいいよね!」との自己欺瞞を経て前向きではありましたが、女将からはスパっと「やめた方がいいと思う」と言われました。

女将自身も物件探し含めて難航している時期が続いたけど、ある時に急にいろんなことがスムーズに進んで開店に至ったとのこと。「追い風が吹く時ってあるから」という言葉に励まされ、ぶれていた考えを正しました。

 

幼少の頃に観た「ふしぎな島のフローネ」のロビンソン一家の航海も諦めずに頑張ったからこそ、追い風が吹いて陸地に辿り着いていました。難航している時に希望をもってもがけるかが、追い風につながると信じて頑張ります。

昔のアニメって、大人になって思い出す教訓があったんだなぁ。 

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♪潮風を~ 引用元: www.nippon-animation.co.jp/work/1387/

 

 

この2つのアドバイス以外にも、働く中で様々な所作を教えてもらいました。

毎回「どうしてそうなるのか」の背景を併せて伺えるので勉強になります。

例えば。

お客様をお見送りする際に、私は「ありがとうございました」と言っていたのですが、「お客様との縁が続くように『~ました』という完了形ではなく、『ありがとうございます』と言ってね」と指摘をもらいました。

「ありがとうございます」でも「ありがとうございました」でも感謝は伝わりますが、縁を続けたいと願う気持ちを込めて言葉を選択していること自体に重みを感じました。

「神は細部に宿る」という言葉がありますが、お店の人格はこういう1つ1つの選択の積み重ねの結果だと思った出来事でした。

 

「そそぐ」の準備でも、運営する中でも、様々な選択の機会があると思いますが、お店の人格を大切にしながら選んで行きたいと思います。

 

ブログに登場する女将がいるお店はこちらです。

 

そそぐHP: http://sosogu.jp

飲み方の話(8)ポーランドのpiwo z sokiem

「そそぐ」のイシザキです。

 

今回はイシザキが「飲み方」について書きたいと思います。

 

先日地図帳を見ながら行ったことがある国をカウントしていったら、46か国ありました。友達と一緒の時もあれば、1人の時もあり、一人旅の時もやっぱり飲みに出かけます。「知らない店だし、1人で入って大丈夫かな・・・」と躊躇する気持ちはありますが、それ以上に「飲みたい」という欲が勝ち、勇気を出してエイヤと扉を開けてお店に入ります。

 

地元の人ばかりのお店だと、居心地の悪さを感じることもありますが、「ローカルビアーが飲みたいです」と告げると、お店の人の対応がかなりの確率でよくなります。(イシザキ調べ)

みなさんも海外のお店で困ったら、魔法の言葉「ローカルビアー」を試してみてください。

 

そんな「ローカルビアー」が効果的だった想い出の1つが、ポーランドワルシャワで入ったお店です。

ワルシャワの到着日は泊りたいホテルに空きがなく、「翌日移動しよう」と近くのホステルをネット予約。夜着だったので不慣れな街に出かけるのはやめておこうと思っていましたが、「家庭用ベットが6つ並んだ広い部屋に一人ぼっち」という気が滅入る状況だったので、出かけることにしました。

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実際の部屋。6つのベットがある部屋でぼっち

 

ビールが飲めそうなお店を見つけて入って「1人です」とジェスチャーで伝えたところ、年配の女性があからさまに邪険な感じでカウンターを指さしました。はい、いいです、席があれば十分です。

ビールサーバを指さして「ローカルビアー」と言うと、年配女性は頷いてビールをそそぎ、私に何か言いました。何か質問されていることはわかったのですが、言葉が全く分からないのでとりあえずニコッとしました。(典型的な日本人の対応)

私の反応はYesと解釈されたようで、ビールに何か謎の液体をドバっと入れて提供されました。こんなオープンスタイルで毒を盛られることはないでしょうが、今の一体なんでしょうか。

 

ビールを飲むと「甘っ!」

後で調べて知ったのですが、ポーランドでは「piwo z sokiem(ビールwithシロップ)」と呼ばれるビールにラズベリー等のシロップジュースを入れる飲み方が人気なのだそうです。きっと私は「ビールにシロップを入れますか?」と聞かれたのでしょう。

 

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見た目は普通のビールだけど甘い

このpiwo z sokiem、女性はジュース感覚でストローを使って飲むのが一般的だそうです。学生の頃、ビールをストローで飲むと一気に酔いが回って危険だからやっちゃダメって聞いたことがありますが、東欧の女性はアルコール分解能力が高いのでしょうか。

 

年配女性は飲んでいる私をじっと見ているので、「うまいか?」と問われているのだと思い笑顔で頷きました。正直「うまいかどうか」よりも甘さに驚いてましたが、女性は満足そうに去りました。

心の準備をしていなかったので驚きはしましたが、「甘い」と思って飲むと悪くはない味です。私はそもそもビールの苦みが好きなのですが、苦手な人は飲みやすくなると思います。

「そそぐ」でも、こんな各国の飲み方を紹介する企画をしたいと思っておりますので、楽しみにしてください。

 

ちなみに他の人が食べているメニューがおいしそうだったので、先ほどの女性にジェスチャーで「あれを」「食べたい」とお願いしました。

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ジャスチャー再現「あれを」「食べたい」

 

それをきっかけに女性の対応が急激に親切になり、食べている時に英語が話せるお客さんを私の席に引き連れてきて「味はどうか、口に合うか」と確認までありました。

あのメニュー、自信作だったのかも知れませんね。

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メニューのどれか分からないけど、クレープの中に煮込んだ牛肉や野菜が入っていてとってもおいしかった。

 

最後に、ポーランドの写真をお届けします。

また機会がありましたら、イシザキが海外で出あった「飲み方」について書きたいと思います。

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